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2009年7月18日土曜日

学参のDTP・組版をどうするか〜大改訂に備える

「学参の波」は、じわじわと忍び寄ってますが、実際どうなるんだろうということで、現時点でちょっとまとめてみます。

1.「学参」とは…


「学参」は、「学習参考書」の略。多分。
教科書を元にして作られる本です。本屋さんに並んでいたり、学校で配られたりする本です。
教科書の内容は、文部科学省による学習指導要領が何年かおきに改訂されます。
それに伴って、学参書籍も改訂したり、新しく作ったりします。

2.「白表紙」について


教科書を巡る問題は度々報道されたりしていますが、その中でも白表紙問題というあります。「白表紙」とは、教科書検定に申請する申請本のことを意味しています。
参考書や問題集などは、教科書と一緒のタイミングで必要となります。
以前は、この白表紙をもとにして、学参書籍の本作りを進めて、その教科書が検定に通って、多分そこからちょこちょこと修正が入って完成するわけですが、それに合わせて、学参書籍も修正して発行すると、そういう流れだった(…らしい。出版社の人間ではないので詳細は分かりません。)のですが、この白表紙にあたる書籍の内容を検定前に公開する行為が、出版社による教科書の宣伝行為だと、いう話になってしまって、検定まで外部へ出してはダメということになりました。※その他利用もあると思います。
これによって、学参系出版社は、作りたくても、元の本が手に入らないために作ることができないという状況に陥っています。
「公開されてから作ればええやん」と思うかもしれませんが、なんせ時間がないのです。
まあしかし出てこないのは出てこないので、さてさてどうするか…

学参組版の課題・問題点(制作会社という立場から)


この辺から、制作の立場での意見になります。
最初に現在考えられる課題・問題点をまとめておくと…
1.制作期間が極端に短い
2.制作できるところ、人が減っている
多分現実ダブルパンチ(おお、懐かしい響き…)です。
学参組版にもいろんな種類があるけれども、一般書籍と違ってそれなりの技術と経験が必要とされます。なので作業は結構時間がかかります。
しかし、現実的、物理的な「時間」あるいは「コスト」という制約がある以上、次のことを考えなければいけません。

今、何をすべきか


「短い時間(短期間)で、効率よく(省力で)下版までもっていける制作フローの確立」
「省力って、手を抜くんかい」と思うかもしれませんが、そうではなく、原稿作りから、やりとりの手間、印刷工程までスムーズに流す、ということであって、決して適当にやるということではありません。
「少ない力で高い品質の組版を実現する」ということであり、今やらなければいけないことは、やるべきことは、この準備です。

「自動組版」、「XML」は解決策じゃない


「省力化」というと、ついついこういう発想にいきがちです。
「自動組版」は、頭からおしりまで、すっぽりと収まらないと意味がありません。
ちなみにWPS(情報誌の自動組版システム)は、すっぽり収まってますが、多種多様、組版の性質からして、これに当てはまるとは言えません。まして「XML」なんていうのは、何かに使うときに考えることであって、使える状態でデータが揃っていないという今、考えるべきことではありません。

まずは情報を整理してデータを集めましょう


改訂本にいたっては、製版以降で修正している可能性もあって、DTPデータと最終データがイコールであることも疑わしい状況です。ちゃんと管理しているようでも、実際のところできていないところが多いと思いますが、これには理由があります。
「環境が変わりすぎ」なのです。組版が専用機で行われていたときは、外部環境との関係が、悪く言うと「孤立型」「親和性がない」、よく言うと「依存しない関係」にありましたが、現在はどこでも買えるPC上で動くので、OS、ソフトウェアなどなど依存する部分が多い。
こういう環境下では、どう管理するかも変わってきてしまうので、だったら、とりあえずデータをここに置いておこう、という程度しかできないのです。
整理できていないという前提のもと、一度ちゃんと表に出してみて、整理し直すのが第一歩だと思います。

失敗や苦労を繰り返さないために〜コンテンツを無駄にしない


学参のコンテンツは、使い捨てのものではありません。編集者の方たちが一生懸命原稿として仕上げた知識のかたまりです。
しかし、そのコンテンツが収められている場所は、DTPデータの中です。
DTPデータは、その先の行き場を失ったデータ、言いたくないですが、「ゴミデータ」であることが大半です。DTP化によって「他アプリケーション(データ)との親和性の向上」「デジタル化による印刷コスト削減」というのがまるで恩恵のように謳われていましたが、なんのなんのそれによって引き起こされた問題は、この業界の将来性をも削っています。
一昔前のアナログ→DTP化では成し得なかった、このデータを生きたデータにして使えるようにするということも、今回は重要な課題です。

組版側として考えなければいけないこと


印刷は機械の性能の向上によって、時間短縮、ミスの軽減など図れると思いますが、制作作業は、機械やソフトウェアがやってくれるわけではなく、「人」がするものです。これは昔から変わりません。しかし、その重要性が、印刷の付加価値、効率化などなど、そのようなうわものの方へ考えがいってしまって、忘れられたのは、我々にも責任があると思います。もともと立場の弱く、表舞台にたてない、スポットライトのあたらない場所であるという諦めから、悪い流れに対して、堰き止めることができなかった。
組版側=作り手側として、そういう反省をしたうえで、まず以下のような後々問題を引き起こす可能性があるものへの考え方を改めなければいけません。
・ソフトウェアやそのバージョンへの依存
・フォントへの依存
・作った人(作り方)への依存
・印刷工程への依存
これらを解決していかなければ、またまた「ただ作るだけ」に陥ります。

「作り方(制作手法)」の重要性


品質を高めることに対して、無限の力(時間)が使えるなら別ですが、往々にしてそうではないのが現実です。であれば、品質とコストのバランスを考えた作り方をしていかなければいけません。基本的に「人が手を加えるべきところを極力減らす」ことができればよく、元来組版は、すべてオペレーションによって完成まで持ち込むものではありません。そんな非効率な手法はありません。組版のルール、本作りのルールの上に成り立つものです。人が手を加えればいいものができるかというのも、現状のレベルを考えると、今ではもうなく、「手を加えれば加えるほどおかしくなる」というのが現実でしょう。作り手が考えることは、いかに手をいれずに作るか、いかに手を入れやすい作り方をするか、これがポイントです。

「乗り換えありき」で考える


さあ、学参組版にはどんなソフトが一番いいんでしょうか。InDesign?MC-B2?EdianWing?Quark?写研?その他いろいろあって、それぞれにメリットデメリットがありますね。
・InDesign
メリット>安い(CS買うとついてくるおまけ)、QXからの乗り換えとかもあって普及している。スクリプトを使いこなせれば強力なツールになる。データの出し入れはそれによって吉。
デメリット>学参でも細かいものになると手数(人もそうだけど、操作ステップ)が必要。ちょっと不安定っぽい。やっていて「うっそ〜ん。。。」とかよくある。
・MC-B2
メリット>「組版」には向いている(「DTP」には向いていない)。数年前と比べて格段に良くなっている。タグやマクロを使いこなせばかなりよい。
デメリット>ちょと高い(セットで150万円ぐらい?)。ちょと不安定。
・EdianWing
メリット>DTP的、組版的両方に使える機能がモリモリ。オールラウンドで使えて安定もしている。
デメリット>かなり高い(ハード込みで350万円)。対応とかこれからが微妙。
・Quark
メリット>往年のQX使いは多い。なんだかんだでQX3.3ユーザはまだまだ多い。いろんなツールが出ている。
デメリット>ちょっとInDesignに押されすぎで影が薄くなった。最新の情報(メーカーではなくユーザの)が少ない。
・写研(最近使ってないので、聞いた話と見た話で)
メリット>専用機なだけあって、組版を考えつくされている。書体(あえてフォントではなく)の良さは、なんともいいようがない。
デメリット>いろんな意味で減っている。
と、まあ総合すると、InDesignを頑張って使いこなすか、B2やEdianのようなものの機能を使いきって人手を減らすかというような感じです。多分トータルコストは同じなはずです。違うところといえば、日本語組版というちょっとやっぱり海外の組版とは違う要素を、米国産(だっけ?)のInDesignがどこまで吸収してくれるか、じゃないかと。

どんなソフトウェアでも、寿命があります。今までの経験、これからを考えたら、「乗り換え」を視野にいれなければいけません。乗り換えとは、DTP・組版ソフトでもあるし、そのコンテンツが使われる場所もそうです。汎用的でなければいけないということです。もう誌面に掲載されて終わり、という時代はとっくに通り過ぎていて、そこにあるデータをどう使うか、どう作るか、ということの方がはるかに重要なのです。

という感じでどこかで頼まれたときのための原稿の元にしときます。

2009年7月14日火曜日

デジパブに行ってきた

いかんいかん、つい他ごとに頭がいっちゃって。。。

7月9〜12日に東京国際展示場(ビッグサイト)で開催されていた「国際ブックフェア+デジタルパブリッシングフェア(略してデジパブ)」に行って参りました。


2回ほど?出展社として出したこともある展示会です。
なかなか展示会費用もかかるので、PAGEは外せないので、デジパブは今回は見送り。

学参系の動向調査がメインです。

金曜の夜に出発し、東名で4時間ぐらい?。横浜志賀家にお世話になり、朝食までいただいて会場へ。
(出発した当日は、私、お腹か胃の調子を崩して、朝からずっとくたばってました。正直終わったかと思いました・・・が翌日はなんとか。皆さん拾い食いは止めましょう)

どれか一つにマルを付けてくれと言われたのです。




写植屋という業種カテゴリは昔あったんだろうか・・・ま、いいや。

朝イチは、さすがにまだ空いてましたが、時間がたつにつれ、図書部門は、
歩くのもちょっと大変なぐらいでした。
<before>


<after>


全部紹介できないですが、あまり基準もなくピックアップします。

PDFを活用した「パラパラめくりではない」デジタルカタログ





一見、よくあるPDFをJPEG化してFLASHでパラパラ見せるやつかなと。
説明を聞いてみると、情報を吸い上げて検索キーワードみたいなのを抜いて、
その誌面上のインデックスを作って、さらにそこにいろんな付加機能が付いている。
うーん、なるほど。山本さんが言ってたな、できるって。またやられちゃったねえ。
あんまりデータベースとか考えずにやるこういう発想、個人的には好きですね。

裏の組版エンジンはInDesignだそうです


凸版さんのブースで、辞書作りのための入稿用インターフェースを紹介してました。
実際本が出来てました。でもやっぱり製品というよりは事例であって、このためにスクラッチで作り込んでるそうです。お客さんの要望にマッチしてるんだろうなと、まとまった画面でした。ルビとかはタグを埋めてもらう了承を得ているらしく、テキストエリアの隣にHTMLのビューが付いてました。現実的でよかったです。



文書を構造化する難問にチャレンジしている企業があった!!



「いやー、これ大変っすよね」、やりたかったんだよなーと見てました。こうすればできるっていう理論はあっても、ここまでよくやったなと言う感じの出来具合。構造化するって、こういうことなんですよね。今はもっとユーザーフレンドリーなインターフェースも沢山あるから、技術的にはかなり現実的。あとは、あんまり複雑怪奇になって、結局誰も分からなくならないようにしないと、本末転倒になってしまいますよね。しかし、構造化できる文書であれば、マッチしますね。組版エンジンはFormatterっていってたかな。確かに向いてます。

InDesignで数式を組む


竹田印刷さんの出展製品です。
ワードで作った数式入り文書をTeX経由で、InDesignに、編集可能な状態で持って行くものでした。InDesignには数式機能が当然のようにデフォルトではないので、InDesignで数式入りの組版をする場合、こういう選択肢もある、ということでした。
InDesignが判断組っぽく、カタカタと組版するところも見ていると、シンプルさんのWAVEを彷彿させる感じです。これもよくやったよなあと感心しました。
課題は、InDesignで編集できるにせよ、Wordからの完全原稿入稿でないと力を発揮しにくいところです。完全自動組なら可能性として有りです。
写真OKだということでぱちり。


AdobeScene7


えーと、、、うーんと、、、Adobeさんのサービス?で、印刷で使った高解像度の画像をWEBその他に適したデータで返してくれるらしいです。
見せてもらったのは、例えば商品カタログであるメーカーの靴があったとして、それの色をブラウザ経由というかFlash経由で変更できるとか、下の写真のように、パーツを組み合わせて、色柄とかコーディネイトできるとか、、、このサービスを使うと、そういうインターフェースを使うことができるらしいです。海外の事例が中心でした。面白そうなんだけど、こういうのをスイスイ作れて、スイスイ使える方法が出てくるまで待ちだなと。でも、印刷物で使った高解像度の写真をうまく使おうよ、というコンセプトならそれはそれで良い発想だなと思いました。


ノリが良い神戸の粋な会社(と見た)


神戸の印刷会社さんで、Metaworksを使ってるそうなので、
ユーザの視点から見た感想を聞いてみたりしました。
やっぱりアプリの善し悪しは別として、実際案件で使おうと思うと、
どう使うかねえ、もしくはどう使えるかねえ、ということを考えないといけない。
当然のことを当然のようにやっている企業さんですが、
アプリを買えばなんとかなると思っている企業も沢山あって、
使わずにほかってあるのもよく聞きます。
そういう「どう使うか」という部分まで、しっかりコーディネイトできるような
企業になりたいなと、ことある度に思うのです。
世の中には良い製品、良いアイディアが沢山あるのに、
うまーく使えていない。そう思うのは僕だけなのかしら。

ちなみにこの腰巻きは、全社員に以前配られたもので、ここぞとばかり持ってきたそうです。
なんか、「っらっしゃいっ!!」って感じで、元気が伝わってきていいですよね。

InDesignでラウンド罫囲みプラグイン


京都の会社さんでした。InDesignで結構ネックになるのがラウンド罫囲み。
スクリプトを使えばなんとかなりそうですが、それをプラグインにして提供しています。

説明される方の話口調が、「ああ、この人はずっとこの世界でやってきたんだろうな、いろんな事にチャレンジして形にしてきたんだろうな」と感じさせ、敬意を持って拝聴しました。
「できるだろう」から「やってみよう」、そして「やり遂げる」。周りからは分からないと思いますが、雲を掴むような意外と大変な作業なんですよ。

モリサワさんを覗く


山本さんの各ブース立ち寄り時間は非常に長いので、ふらっとひとり旅に。
お、学参って書いてある、ああ、モリサワさんだ。。。
MC-B2の導入結構多いでしょ、と質問すると「かなり」と。
学参ももうほんとうに大改訂が近づいていて、準備しておかないとやれるところがなくなるんですよね。我々もまだ見ぬ世界ですが、大変なことになるんだろうなと不安と期待で過ごしてます。それまではなんとか頑張ろうと。今のうちに仕込めるものは仕込んどけと。
とと、あ、やっぱりNasse置いてるんですね。。。


塾などの教室でプロジェクタと合わせて使うデジタルな黒板


「天気予報」なんかで使われているアレとよく似てます。
しかし、先生方コレを使い切るのか?という素朴な疑問。
使えてる姿はカッコイイんだけど、なんか勉強を教える前に、
また覚える事増えちゃってみたいな意見が出てきそうな。
しかし、コンテンツのデジタル化が図れればこういうところでも使えるんだよなと。
コンテンツとしては供給もしやすくなるし、受けもしやすいのは確か。


下は日本地図をネタからひっぱてきてその上に何か書いているところ。

今回何が一番印象に残ったか3人でアンケート調査したところ、↑が一番でした。
なんか夢がある。多分そこです。

おまけ:ガンダム見てきました!


だって、会場からすぐなんだもの。。。
歩いて会場に入っていくと、期待をじらすかのようにまずは後ろ姿がちらり。

そこで、おーっとなるわけです。
横向きから見て、前面を見る。あーっ、でけー、、、ぽかーんですわ。



しかーし、限定本とか限定プラモとか、2時間待ちの長蛇ですよ。さすがに帰りました。
帰り際、BGMが消えたと思ったら、プシューっと蒸気がガンダムから。
クビを左右にゆっくりと振り、そして最後には上向きですよ、
さすがに観客から「おーっ」と歓声があがったのでした。
クビまで動くから、全体的に動き出すのもそう遠くないですね。きっと。

最後に・・・
息子に小学館の図鑑NEOシリーズ「宇宙」と「昆虫」を買って帰りました。
なんと20%引きなのです!!

個人的には「宇宙」の方が好きなんですが、6歳坊主には「昆虫」がかなり興味があるらしく、
重たい本を寝床に持って行って、一生懸命見てるんです。


「本作り」に携わる企業として、こういう光景をいつも思い出してやっていかないといけないなと、もう寝るよ、と言いながら思ったのでした。

2009年7月6日月曜日

写研をDTPにコンバート

うーん、GoogleSites、クロールしないのかな。
地道に上げるしかないのかしら。

仕方ないので、ここでも紹介。
写研データをDTPデータにする

SlideShareにもあげてます。(が、フォントがない、、、)
ここです。
※SlideShareを試したかっただけです。

そのうちPDFにしておいておこう。

2008年5月27日火曜日

MC-B2 Ver.5.101とVer5.2

うーん、お犬様からのつっこみもはいったところで、Ver.5.101の改修のお知らせです。
Ver.5.100で自動組版に使うときに、テキスト部分の文字数制限が2,000文字という「おぃおぃ」な箇所が9,999文字まで対応可能にVer.5.101で改修されていたそうです。

ちなみにVer.5.2ではPDF作成まわりが改修されているとのこと、期待しております。

2008年5月16日金曜日

MC-B2 Ver.5

MC-B2 Ver.5のお知らせが来たので、先行して現場で使っている会社さんに聞いたところ、「微妙に良くなっている」とのことでした。
主に操作性において良くなっているようです。