2017年2月13日月曜日

自動組版の会社が増えた? page2017

毎年恒例のpage2017、2/8〜10の会期を終了しました。



今年は、デモ専属スタッフ含めて、のべ7人参加

自分達の製品や日々の制作でやっていることで「これ面白い!これスゴイ!」という伝えたい気持ちがあるなら、それを存分に伝えてきてね、それがニューキャストの真髄だから、というアドバイスだけして、上手く出来るかしらと心配しておりましたが、それぞれの力を発揮してくれました。

出展の意味

展示会で「自動組版」を掲げて10年以上たちました。その中で、来てもらった人と会話をして、多くの事を学ばさせてもらいました。
展示会は、今後どの方向へ行くべきなのかを考える恰好の場であり、制作会社のような表舞台に立つことの少ない企業やそのスタッフにとっては、自分達のやっていることの意味を考え、その価値を確かめ、次を考えることができる良い機会だと感じています。

自動組版の出展が増えた?

さて、今回のpage2017で感じたことは、例年よりも「自動組版」というキーワードが聞こえてきたことです。

「自動組版」という言葉は随分昔からあり、色んな企業がパッケージシステムやソリューションを展開してきましたが、それ程目立った成果を上げられなかったことや、印刷不況の時代も重なって、積極的に展開する企業が年々減ってきていました。
当時はどちらかというと、「IT化」によって闇雲に自動組版が語られることが多く、本質を知る企業はごく僅かだったという印象です。

最近は事情が変わってきており、相談内容の背景には、労働人口の低下や働き方の変化によるものだと思いますが、「人がいない」「人がいなくなる」もしくは「人を減らしたい」という結構ストレートで切羽詰まった悩みが透けて見える企業が増えてきていると思います。

例年と違った印象を持ったのはこういった理由からだと思います。

自動組版ができる会社とできない会社の差が出てきている

といっても、自動組版のツールを手に入れたらその願いが叶うかというとそれは大きな間違いです。そこには、お金を出して買えるものと、買えないものがあります。
それを使って成果を出せるかどうかは、それを使う人や企業の取り組み方に委ねられます。

会場でみた自動組版のツールは、どれも秀逸で、感動すら感じたわけですが、これを使って成果を出してくれる企業はいったいどのくらいいるのだろうと考えると、ちょっと寂しくなります。

一昔前、こういったシステムやツールの導入を設計するコーディネーター的な人も結構いた気がしますが、導入時だけとか一時的な存在ではやりきれるはずがないし、足が長くなると割に合わないので、最近ではあまり聞かなくなりました。

自動組版が浸透しなかった理由を考える

そもそも効率化というのを編集や制作部門に押しつけている企業が多いと思います。
それが営業的にも経営的にも大きく影響を与えるものであるということ理解せず、「技術的なことは分からんから」「今まで通りのものが出来ればいい」という会社は今後どんどん遅れをとるでしょう。

自動組版のような効率化は、会社の収支に関わる事なので、制作以外の部門の人もしっかりと足を踏み入れる必要があります。
制作が「今までこうだったのをこうしたら出来そうなのに」という場面に、営業がうまいこと掛け合って実現するとか、営業的にみて「その拘りいらない」と思ったら制作に言うとか、そういうタッグが必要だと思いますし、仕組みの構築やそのメンテナンスをする社員の登用や、開発投資と売上のバランス調整などは、制作部門の人には権限がないので、経営側からの理解とサポートがなければ成功するはずがありません。

昔からある自動組版が印刷業界で何故浸透しないのかという問題点はここにあると思っています。

なんか世間に愚痴ってるみたいになってしまいましたが、「自動組版」がまた脚光を浴びつつあるとするならば、間違った方向や勘違いをされないように見守りたいと思います。

2015年3月20日金曜日

InDesignの表を角丸にする(DTP Adobeアプリの日 3/17)

3/17にベースキャンプ名古屋で開催されたDTP Adobeアプリの日を軽くレポート。

Facebookで、DTPの勉強部屋のYUJIさんが参加するというので、よくわからずに参加をポチる。
10:00〜18:00と知らずに17:00頃、ひょっこり入場。
Macお宝鑑定団のdanboさんがいたので、「Adobeアプリ」に関わらず、Appleの話でも盛り上がる。

理想的な時間と空間

ここに来られる人たち同士で、ワイワイやってもいいし、黙々やってもいいし、と考えると、DTPやデザイン(紙、WEB関係なく)をやっている人にとって、理想的なスペースが作れそうだ。

この類の業種はPCに向かって一人でやる仕事なので、実案件に入ってしまうと手順や考え方に対して、これが正解なのか分からずに突っ走らないといけなかったりする。

で、終わってしまえば、次に来るか分からないし、とりあえずそのままにしておいたりして、、、となるとなかなかスキルも上がらない。

一般公開前の実作業案件を持ち込めないと思うので、過去データを部分的にピックアップしてリファクタをしたり、別の方法を実験したりと、何かテーマを持ってくると、一人でやってるよりはいいかも。

個人的にはこの「よく状況が分からない感覚」が好きです。

次回、2015.4.21

会社勤めの人を考えると、17:00〜21:00とかの方がよいのかなあ。
いつもいけるわけじゃ無いと思いますが、次回は、4.21だそうです。

そういえば…

そんな中で、社内で昔のデータの改訂の仕事がもうすぐくるけど、
久々に見たら、表の角丸が面倒な作りになっていて、何か方法あるんですかね、
というのを相談されていたのを思い出して、とりあえず表を書いて角丸を付けてみたら、
「CCでもできねえじゃん…」

ふと、目の前にYUJIさんがいたので

「表の角丸ってできるようになったんでしたっけ?」と質問したら、
「前から出来るよ」ということで、方法を教えてもらいました。

表を角丸にする



完成イメージ

1. 表とは別に、ボックスを置く


元の表は、余白なしにしておくこと

2. 線と角丸を付ける




3. 角丸にしたボックスの大きさを、表のサイズに合わせる


これを合わせないと、線がはみ出たり、余白が出たりします。

4. 元の表をコピーしておいて、角丸ボックスを選択して、選択範囲内にペースト


完成

ペーストした後、表を触りたいときは、どこかのセルや文字を選択した後、外すと選択できてます。

多分ものすごい基本的なTipsなんだろうし、言われてみると、そうだよね、ってことなんですが、よく分かってない人が作ると面倒な作りになっているので、その辺を「もっと良い方法がないか」というのを会社をまたいで考えられたらもっとDTP作業も洗練されるのではないのかな、と思った次第であります。

出張がなければ次回も参加予定。

2015年2月24日火曜日

第35回DTPの勉強部屋で「まとめて解る!InDesign自動化の全て」を再演してきました〜その1

1年ぐらいご無沙汰していたDTPの勉強部屋に行ってきました。

page2015のAdobeクリエイティブセミナーで講演した「まとめて解る!InDesign自動化の全て」を再演してきました。聞いていただいた方々ありがとうございました。


時間を30分に圧縮して駆け足だったので、少し解説を付け足したいと思います。
(書き始めたら量が多くなってしまったので、数回に分けます)

※後述でも紹介していますが、dproofsのクーポンコードを当日配布しました。
 使い方は、dproofsクーポンコードの使い方を参照してください。

今回「その1」では、以下を補足します。
  • はじめに
  • 段落・文字スタイル
  • ワード取り込み
  • タグ付きテキストデータの取り込み

…が、その前に、「フォーマットをつくる」を講義していただいた鈴木誠一先生のかつてのインタビュー記事にあった「資本主義が消費をあくまでも拡大し続けるのであれば,人間をどんどんわがままにしていく宿命を持っている。なるほどと思い…(引用:インタビュー 鈴木一誌氏に聞く『知恵蔵裁判全記録』「思想的事件」の全貌)」)」を読んだときに、自動化というものが、ただ趣味趣向のお遊び、やれたらやる、という類のものではなく、「やるべきものである」ということがしっくりきました。この辺りは、また別で書こうと思います。

1. はじめに

今回のテーマは、
  • InDesignの自動化機能を知る
  • InDesignを触らない人にも知ってもらうことでメリットが活かされる
  • 自動化の先に何があるか
と、だいたいこんなところです。


InDesignを上手く使って、時間とお金を獲得しようぜ、ということなんですが、 そのためには、DTPオペだけだ知っている、使っているというより、営業も機能を知れば「こう作ろう」「こう直そう」「こういうデータをお客さんからもらおう」と考えることができたり、校正者も作り方がわかれば「ここを見れば良い」「こういう指示をすればいい」となり、それは効率化に繫がるはずです。

2. 段落・文字スタイル

レイアウトソフトにおいて、とても基本的なことですが、word(よく知らないけど)なんかに比べると、組版作業を楽にしてくれるようになってます。
大昔のソフトには、スタイルという概念は無かったですが、タグやファンクションといったものがそれをなしていたのでしょう。
今回は例として、ドキュメント内の特定の文字列に対してスタイルを当てられる正規表現スタイルや、自動番号付き箇条書きなどを紹介しました。設定しておけばInDesignが勝手にやってくれるので、できる限り組版作業のルール(仕様)をこのスタイルの中に入れてしまいましょう、ということです。


そのためには、前段の見本組などの仕込みとお客さんも含む理解が重要ですね。
ポイントは、この設定でいける範囲に仕様を絞り込まないと、ここからはみ出たところは手作業であり、リスクを伴うよ、ということがあります。

3. ワード取り込み(リッチテキスト取り込み)

ワードでもらって、InDesignに取り込んで、またワードで返して、InDesignに取り込み直す、という夢のようなことが果たしてできるのか?
今回は、この機能の精度がどんなものか実際InDesignを動かしながら皆さんと一緒に確認してみました。
  1. まず、完成したドキュメントからリッチテキスト形式で書き出す
  2. 検証用にpdfを書き出す
  3. リッチテキストをwordで開き、doc保存(とりあえず何もせず)
  4.  「3」のデータをInDesignに取り込み(配置)
  5. pdfを書き出して、dproofsでチェック
この機能を信用できるかという質問を会場でしてみたところ、半数以上が信用しないということでした。
実際、取り込む時のオプションやテクニックが若干必要なわけですが、ちょっと当日は時間がなかったので、正解も解説しておきます。
上記1〜5の結果のPDFをdproofsにかけて出た差分が以下です。(ドキュメントは2と同じ)

なんか、違いますね。これが当日見せたものですが、以前YUJIさんの紹介記事にもあったような気がするのですが、スタイルパネルで「オーバーライドを消去」した結果が以下です。
「No Diff!」なので、違いなしです。
だから、100%信用していいよ、というわけではないですが、wordというアプリのバージョンとかOSとか、色々あるので、このように検証して、使い処によっては使える機能として知っておいた方がよいと思います。

4. タグ付きデータの取り込み

昔からレイアウトソフトにはテキストデータにタグを付けて、流し込むときに自動で設定させる機能があります。というか、ウン百万する組版ソフト達は、一人一台なんて大変だったので、そもそもそれを前提としていたと思います。
画面上でテキストを選択して、こちこちスタイルを付けるのではなく、
  • 行頭にといったタグをいれる
  • テキストフレームに配置
すれば、勝手にスタイルが付いてくれます。

これらのタグは、InDesign用となります。他にも色々タグがあるので、それを見たかったら、タグ付きテキスト書き出しをして調べてください。

これの何が良いかというと、InDesignが入っていないPCでも作業ができる、という点です。原稿がどっと入ってくるというようなことはよくあることなので、InDesignが足りないなと思ったら、テキスト作業を他の人にやってもらう、という方法がある、ということです。
pstyleとか入力間違えしやすいので、「★見出し★」とかで代用するとか、よくやりますね。

その1のまとめ

当日言わなかったですが、InDesignのこの機能を使ったら、こうなった、使えねえとか、そういう考えを減らしたい。
InDesign信者でも何でもないですが、そもそも月5,000円ぐらい?、そんな金額で手に入るようなソフトウェアであって、ソフトウェアを作る側からすると、だったらもっと高級なソフト買え、となるでしょう。
でも今はもう無理ですね。印刷業界のワガママに飽きて開発側が手を引いてしまっている。
こういう事態になっていることをよく理解して、もっとInDesignをシンプルに使って可能な範囲はここ、って割り切ってやることや、dproofsなどその他のツールを使って検証することも自動化や効率化に繫がる考えだと思います。

次回以降は…

  • データ結合
  • XML取り込み
  • 検索置換
  • スクリプト
  • もっと効率化できないか、の考察
  • 完全自動組版はアリなのか?
  • IDMLについて
  • IDMLでライトなWEB自動組版を
  • 自動化のその先
となります。

書き切れるのかしら。。。

2015年2月22日日曜日

中部GC主催 第2回 クロスメディアカンファレンス2015を終えて

2015年2月19日に開催された中部グラフィックコミュニケーションズ工業組合(以下GC中部)主催の「第2回クロスメディアカンファレンス2015」が無事閉幕しました。


平日にもかかわらずご参加いただいた皆様、講師の方々に、この場を借りて感謝申し上げます。

理央周さんと坂本貴史さんをお迎えしての開催となった今回は、「クロスメディアを考えよう」という大きなテーマに、また一歩近付けたのではないかと思います。
カンファレンスというものが単なる個人のスキルアップのためのセミナーではなく、社会全体の中で私たちの仕事が何であるか、何をすべきかということを考える良い機会となったのではないかと思います。

1. 基調講演「顧客視点への転換によるこれからのマーケティング」(理央周さん)

個人的にも理央さんの人柄がとても好きで、お話を聞いていると、大学で講義を受ける学生のような気持ちになります。
かといって、難しい話をされるわけではなく、私たちに近い等身大でお話いただけるのはとてもありがたいことです。



マーケティングというとその範囲は広いので、聞く人たちが期待するポイントは様々です。
80分という短い時間の中で、たくさんの人に一様にお話をして、それぞれが満足するのはなかなか難しいと思うのですが、理央さんのお話は、拡がり過ぎることなく「何を」「誰に」「どのように」という基本が大事であることを納得させてくれるものでした。

マーケティングというと様々な知識や分析・解析をする力がないといけないような固定観念があるような気がしますが、そんなことより「考えてやってみる」ということがまずあって、それは誰でもできること。

理論だけでやっても意味が無い、と考えると、専門家にしかできないわけではなく、日々印刷やWEBに関わる私たちもマーケティングという分野にどんどん取り組んでいくことは、これからの私たちの仕事のひとつの姿として充分あるのではないかと思いました。

2. セミナー「IA(インフォメーション・アーキテクト)視点のモノづくり」(坂本貴史さん)

IAというと私たちには聞き慣れない言葉ですが、今まで私たちが体験してきたセミナーとはひと味もふた味も違い、IAが何であるかというより、セミナーの進行に衝撃を覚えた方も多いのではないでしょうか。

前半の座学で、モノ作りをする側の「私たちが見るべき視点」を学び、その後は「イベントサイトの画面をどう作るか」を、情報のカテゴライズ、情報の捉え方、考え方などをワークショップ形式(今回は隣同士でペアを組む)で、体験しました。


通常セミナーに参加すると、隣の席の参加者と会話をすることはあまりないと思いますが、このような形式で会話を開始することができると、最初はきごちないかもしれませんが、数分もすれば寧ろ話が弾んでしまうという結果になることを実感しました。

WEBなんかやったことが無いという人でも気がついたと思いますが、情報が散在する世の中で、私たちの仕事は、その膨大な情報を整理して紙やWEBのコンテンツとしてまとめあげていくことです。そこには実務的な作業もありますが、人とのコミュニケーションがとても大切だということを教えてくれました。

もともと私たちと同じ業界でグラフィックデザイナーであった坂本さんが今はWEBという世界でご活躍されているわけですが、この業界の若い人材に向けて将来像や可能性を示してくれたとも思います。
そして、ただ言われたものを作るだけではなく、これからの私たちの仕事の役割というものも見えてきたのではないかと思いました。

3. まとめ

主催側としてこのカンファレンスを振り返ってみると、マーケティングもIAも、普段の私たちの仕事とは少し違った世界にみえるかもしれません。もっと実践的な事、もっと具体的な解決策を求める人が多いかもしれません。

しかし、私たちが主として関わっている印刷やWEBのモノ作りを考える時、少し離れたところから客観的に眺めてみることで、より課題や将来像が見えてくると思います。

そういった意味では、冒頭に述べた「社会全体の中で私たちの仕事が何であるか、何をすべきかを考える」といったテーマに近付けたのではないかと思います。

次回はまだ未定ですが、「みんなで一緒に考えるカンファレンス」というものが存在することは、業界にとって、GCCにとって有意義であると思いました。


PDF差分チェック dproofs クーポンコードの使い方

所々でクーポンコードを配布していますので、
ちょっとその使い方を説明しておきます。

まず、アカウントが必要なので、dproofs.comで新規アカウントを作成してください。
作成すると、メールが届くので、URLをクリックして本登録します。

ログインしたら、下記のプランの変更ボタンをクリックします。
※登録直後はフリープランとなります。



プラン変更画面で、クーポンコードを入れるところがありますので、入れて下さい。


クーポンコードによる特典は、時々によって違います。

2/21に開催された「第35回 DTPの勉強部屋」は、30日間ライトプランが無料で使えます。
是非お試し下さい。

尚、すでに有料プランの方は適用外となります。
また、クーポンコード適用後30日を経過すると、フリープランへとダウングレードとなり、データは削除されますのでご注意ください。

2015年2月19日木曜日

Shelfoto解説 〜仮想パスとは〜

画像管理アプリケーションのShelfoto(しぇるふぉと)という製品について解説します。


Shelfotoとは…

Shelfotoとは、foto(写真)のshelf(棚)という意味です。

画像管理アプリケーションというと、VPJさんの製品など多数ありますが、位置付けとしては、もう少しライトなものになります。
(アセット管理の視点でお探しであれば、是非VPJさんの製品をご覧下さい)

どちらかというと画像を管理するという人向けというよりは、画像を使う人向けに「探しやすい環境を提供する」というコンセプトのアプリケーションです。

画像探しに困ったことはありませんか?

一般的に「画像を探しやすくする」ためには、
  • ファイル名やフォルダ名のルールを決める
  • フォルダ階層のルールを決める
といった事が頭に浮かぶと思います。
これができれば、特に困ることはありません。

しかし、色んな人が画像を入れたり、出したりするわけです。
ルールを決めたとしてもすぐに破綻してしまうことも容易に想像できると思います。
一旦決めたフォルダ構造を変えるというのはかなり面倒でリスキーな作業なので誰もやりたがりません。その結果放置され、探しにくくなる、ということがよくあるのではないでしょうか。

では、どうすれば「探しやすく」なるのか?

人が画像を探すときにどのように探すかを考えてみます。

ファイル名を知っている→ファイル名で検索する
フォルダの場所は知っている→フォルダを開いて中にあるか探す

これでは確かに探しにくい。知らなければわからないということになります。
数点ならまだしも今となっては数千、数万点の画像がファイルサーバに蓄積しているのではないでしょうか。

「探す」という行為をもう少し手前で考えてみると、
  • 確かあの本で使った気がする
  • 確か◯◯◯の商品が入った写真があったはず
というように何かに関連した情報から探し始めるのではないかと思います。

そういった探し方ができれば、画像は「探しやすくなる」はず。
ということで、Shelfotoは、今まで通りにフォルダに入れた画像に情報を付けて、その情報から探しに行くことができるように、画像に情報を付ける機能と、カテゴライズされた情報を階層化して、自由に組み立てることができる仮想パスという機能を持っています。

今までの管理(フォルダ管理)

通常使用している物理パスは、フォルダの中にフォルダを作ることで階層化されます。
例えば、

  •  A
    • B
    • C
    • D

というように、AというフォルダにBCDがあるという状態をイメージしてください。
これは、フォルダをカテゴリに置き換えると、AというカテゴリにBCDというサブカテゴリがある、ということになります。
もう少し深くすると、

  •  A
    • B
      • E
      • F
    • C
      • G
      • H
    • D
      • J

というように、AというカテゴリにBCDというサブカテゴリがあり、Bというサブカテゴリの中に、EFというサブカテゴリがある、となります。
このように物理フォルダをカテゴリのように扱って管理する、というのが最初に従来の管理方法です。

しかし、ある画像をいれようと思ったとき、GかなHかなと迷ったり、Gに入れたけど、実際は、BカテゴリのFに入れた方がいいかも…というように迷い出すと、もう破綻の足音が聞こえます。

探し方、まとめ方は、人によって様々

また、人によっても探し方・まとめの考え方は違います。

  • 広報課や制作部は、本の発行単位で管理したい
  • 営業部は、商品ごとに管理したい

など、使う用途によって違います。
それぞれ違う考えを持った人が、「探しやすく」するために一番簡単な方法は、それぞれ管理すればいい。
でも、それでは同じ画像が点在することになり、どれが最新なのか、そんな画像があるとは知らなかったとか、どこかでみたからあるはず、といった画像をめぐる混沌とした状況がやってきます。
これは、思わぬ時間を割いてしまったりと業務負荷にも繫がります。

ひとつのサーバに保管された画像のカテゴライズというのは、もっと柔軟に作れて変えられる必要があるのです。

そこで仮想パスです。

画像に対して、いくつもの情報を付けられます。
例えば、

  • 発行:2015年2月
  • タイトル:総合カタログ2015
  • 用途:表紙
  • 掲載商品:商品名1、商品名2
  • 担当部署:◯◯部
  • 撮影者:◯◯

という情報を付けたとすると、

発行年度から探したい人には、

  • 発行
    • 2014年10月
    • 2015年2月
    • 2015年6月

といった発行というカテゴリから探せますし、
商品から探したい人は、

  • 商品
    • 商品名1
    • 商品名2

といった商品というカテゴリから探すことができます。
また「パス」なので、

  • 2014年10月
    • 商品
      • 商品名1
      • 商品名2

といったカテゴリを繋げて階層を作ることも可能です。

このように、ひとつの画像をひとつのフォルダ階層ではなく、様々な方向から探すことが可能になることによって、画像は探しやすくなります。

次回は

次回は、情報を付ける機能を解説したいと思います。

Shelfotoの紹介ページはこちら
ご質問等ありましたら、info@xmldo.jpまでお寄せください。




2015年2月16日月曜日

カタログ制作における入稿システムについて(完全自動と半自動組版について)

数年前からカタログ制作における入稿システムのオーダーが増えているので、ちょっとまとめます。

入稿システムが必要とされる背景

WEB入稿システムが必要とされるのは、複数メーカーから原稿を受け付けるタイプがほとんどで、その理由は、「とりまとめるのが大変だから」がダントツです。

確かに、とりまとめ=原稿整理、進捗管理は、非常に大変です。

原稿がなかなか出てこなかったり、画像がこなかったり、逆に一旦もらって進んでいる途中に差し替えが来たりと、、、下版日が刻々と迫る中、気が狂う人が出るのも頷けます。

それでも、カタログに手を出すのは何故でしょうか。

いわゆる厚物で、印刷会社としては金額もそこそこでしょうし、そういう大変なものが出来るというステータスもあるのかもしれません。自分にはこぞって獲りたがっているように見えます。
一方で、客側は、紙カタログの部数を減らして、WEB用にPDFで展開したり、検索サイトにしてしまったりということもしているので、紙が無くなるわけではないですが、そこへ向ける力のいれ具合は、違うように思います。
また、自社の基幹システムのデータなど、基本となるデータはあるのだから、これを上手く使えばDTPなんて楽にできるんじゃないの?と思われているかもしれません。

そういう中で、客側の手は煩わせず、データを渡すから上手く使ってね、最後にはデータを使いたいので返してね、印刷(制作も含む)が安ければ出すよ、と難題を受け入れざるを得ない状況ではないでしょうか。

相談を受けるカタログの特徴を挙げると、
  • 頁ボリュームが多い
  • 年1回、2回など定期もの
  • 複数メーカーからの原稿回収、やりとりが大変
  • メーカーから受け付けた後、掲載情報として精査、追加編集する
  • 客先から何かしらの商品データがくる
  • 商品スペック部分はある程度パターン化されている
  • 商品の流用画像や新規撮影画像など画像の取り回しを考慮する必要がある
  • 索引がある
  • 完全自動組版にできない理由がある(デザイン調整が必要など)
となります。
そして、どの工程の人たちも一様に大変だ、というのが現状です。
この現状を打破するために、入稿システムが欲しい、となるわけです。

カタログ制作でやりたいことは?

やりたいことは、単純に書くとこうなります。
つまり「データを上手く使って本を作りたい」となります。
本やWEB、その他メディアに向けたコンテンツ制作における効率の良いサイクルを確立したい、ということです。

しかし、現実はなかなか難しい状況のようです。
今までに相談をしてくれた人たちの状況をみてみると、以下のようになります。
  • 客先からきたエクセル(CSV,XMLなど)を使って手動DTP
  • FileMakerからツールを経由して半自動DTP
  • WEB入稿システムまでは作ったが、DTPは完全非同期
  • 最後に返すデータはDTPから書き出すか、直接エクセルを手作業で作成
どうみても、それぞれの工程でデータが切り離されていて、本来やりたいことにはほど遠い状況で混沌としています。
「データがあれば本ができる」というのは難しいかもしれませんが、それでもこれを理想論で留めるのではなく、目指さなければいつまでたっても同じ悩みで停滞してしまいます。

入稿システムの範囲

一括りに入稿システムといっても、どこまでやりたいか、予算によってその範囲を決める必要があります。コストがかからない順にいくと、以下のようになります。
  1. メーカーがログインして自社商品情報をエントリーするだけ(メーカー側の機能)
  2. エントリーした商品情報を精査、管理するところまで(編集側の機能)
  3. 自動組版または半自動組版データの生成(DTP側の機能)
  4. データ活用のためのデータ出力(客先のシステム部などのための機能)
※3,4は手法によってコスト順位が変わります。

これらは、1だけ、2までなどでも可能ではありますが、本来の目的を達成するためには、3、4まで考えなければ中途半端になってしまいます。

入稿システムを使った制作サイクルの具体例

数年前から、色々なタイプのWPS.3をカスタマイズしたカタログ制作向けの入稿システムを稼働させていますが、事例をもとに前述の要望をもう少し具体化すると、以下のような制作サイクルになります。


これは、入稿システム上でデータ校了になったことを前提にDTP作業に入り、その後は一般的な印刷物制作の流れを組むものです。システム上からDTPへのデータの引き込みは、スクリプトやCSVなどいくつかの手法があります。

完全自動組版と半自動組版

1と2は、業務フローが確定すれば、それほど大変ではないので、3と4について、現実的な問題はさておき、考えてみます。
データ活用のために入稿システムが存在するとき、PDFを作る系統は2つあります。

上段の流れは、入稿システムから直接PDFを出力する流れ「完全自動組版」の例です。これはWPS.3(自動組版エンジンはAH Formatter)で実現しています。

下段の流れは、入稿システムからIDMLをダウンロードしてDTP作業(InDesign)によってPDFを作る流れ「半自動組版」の例です。IDML Binderが例となります。
※IDML Binderに関する記事は以下を参考にしてください。

完全自動組版の場合の新規・修正の流れ

完全自動組版では、入稿システムから直接PDF(印刷仕上がり)を確認できるので、修正がある場合は、原稿を作成する本人がシステム上で修正をして再度PDFを生成すれば、入稿システム上で完全校了になります。DTP作業が介在する必要はなく、大きな業務効率化が可能です。

半自動組版の場合(入稿システムからの自動生成は初校時のみ活用)

半自動組版では、入稿システムで生成されたIDMLをダウンロードして、DTP側で開き、デザイン調整を行います。校正者から戻ってきた朱字をDTP作業で修正、調整します。
新規作成では、IDMLによって半自動で組版できるメリットはありますが、その後は通常DTPとなり、データを戻すためには、スクリプトなどを使って必要なデータを校了後のDTPデータから取り出して入稿システムへ戻します。

この戻す作業は、かなりテクニカルことが要求されたり、人の手によって無法地帯となったDTPから100%データを戻すことは不可能だと思った方がよいです。

半自動でもデータ活用を重視したい場合

半自動でもデータを戻したいということであれば、戻すことを考えるよりも、データとしてメンテナンスしなければいけないところは、入稿システムを修正し、再度IDMLをダウンロードして、変更部分だけを使う、というのでもよいのではないでしょうか。
この方法であれば、最新データは入稿システムに必ずある状態です。DTPで修正する場合も、最新のIDMLを使う(部分的にでも)ようにすれば正しいデータが反映されることになります。この考えは、カタログでよくある在版流用でも生きてくると思います。

完全自動と半自動のハイブリッド

もうひとつは、完全自動と半自動のハイブリッドです。
これは、データ部分は、自動組版によって、印刷仕上がりも確認しつつそれでOKならそこで完結し、それをラフデザイン原稿レベルとして、DTP用のデザイン原稿として使うというのもアリです。このあたりは組み合わせによって色々パターンがあると思います。

最後に

システムで楽になるか?というと、「楽になる」というポイントは、人によって違います。とにかく自分の手を煩わせたくない、丸投げタイプの人にとっては、システムによって増える工程を「手間が増えた」と考えます。
例えば、入稿システムがあれば、今まで期日通りに入れてくれなかったメーカーさんが原稿を入れてくれるかというときっと変わりません。システムはただ面倒に見えるだけです。別にそれが悪いとは思いません。どちらかというと普通だと思います。

一方で、データの活用や業務の効率化を真剣に考える人(普通ではない人)にとっては、システムによって安定したフローになったことで「無理しなくてよくなった、楽になった」と考えます。
原稿整理や進捗管理する人、メーカー担当者も、DTPもみんなの気持ちが楽になったと思えるようになればまずは成功だと思います。

システムに対する考え方が、それぞれの立場によってもこれだけ違うわけなので、目指すべきところは、何も考えなくてもいい、簡単に使える、という路線と、どんな要求にも対応できる柔軟な考え方と、データの居場所を確保する裏方の部分をしっかり構築する路線が必要なのだと思います。

また、カタログ制作が一様で、データの中身も変わらないのであれば、入稿システムは必要ありませんが、毎年更新が必要であり、内容もデザインも変わるということにシステム的に柔軟に対応し続けるためには、常にメンテナンスが必要、そこにコストがかかる、ということも内外で理解しておくことも重要です。

次の世代に繋ぐためにも、少しでも理想に近づくため、あきらめずに続けていきたいと思います。




2015年2月15日日曜日

page2015まとめ その2(paper-webについて)

page2015のまとめ その2です。
組合の会報記事へそのままスライドするための草稿です。

その1では、カンファレンスとクリエイティブゾーンの事を書いたので、今回は、「紙面を1分でWEBへ!paper-web」について。

paper-webとは


WPS.3ユーザーであり今回共同出展企業のしずおかオンラインさん(以下SOL)の新しいサービスです。
貯まったデータをWEBやアプリなどへデータ配信ができるシステムです。


今回は、同社編集発行のフリーペーパー「womo」から「womoアプリ」へのコンテンツ配信の事例をデモ発表しました。

本の情報を上手に活用できていますか?


本の編集・制作の効率化も課題ですが、コンテンツを効率良く活用することも大きな課題です。
どこでもやりたいことは、下記のイメージです。
この業界(ほとんどは本作りからコンテンツ制作がスタートするので、そちらを基点として考えます。)でデータ活用というと、
  • DTPから書き出して、
  • 決められたフォーマットの
  • CSVやエクセルにして渡す
という事がよくあります。
しかし、
  • 何に使われるかよく解らない(渡す側)
  • 100%の保証もない(渡す側、使う側)
  • 使えたのかどうかもわからない(渡す側)
  • 最終データがPDFならコピペするか(使う側)
と、折角データとしてDTPデータがあるわけですから、使わないのはもったいないのですが、とても不安定であり、渡す側にも、使う側にもしっくりこない作業です。

データ活用の裏事情


大抵の場合、思い通りスルッといかないわけなので、データ加工には、人による膨大な作業が存在します。手動DTPである以上、機械的に抽出をかけるのは困難なので、コピペしたりしながらデータを作り、場合によっては要求された形に加工をします。
さらに、そこにも人の手作業が発生すれば、校正も必要となります。
紙とWEBが違うじゃないか、と言われても、人がコピペしたり、加工しているのだから、仕方ないとしかいいようがありません。100%は約束できないものです。
であれば、そうならないシステムを組みましょう、はい、◯◯◯◯万円です、はい、無理です、なんでもいいので正しいデータをください、・・・となるわけです。
もっとよい方法があると分かっている人にとっては、苦痛でしかありません。
どんな仕事でも過酷な作業はあると思いますが、時間とコストを浪費していく将来の見えない無意味な作業はそのうち誰もやってくれなくなります。
このような裏事情をなくすためには、「もっとよい方法」を導き出さなければいけません。

紙とWEBの壁は人にある


例えばデータ活用する人たちを「WEBの人」とした場合、「紙の人」と「WEBの人」の意志の疎通が出来ていないことに問題があると思います。
構造的に部署が違うということもあります。また、「制作」ということ自体の考え方も違います。この両者をうまく繋ぎ合わせるには、紙もWEBも関係なく「データを中心に考える」ことが必要です。ただ、現実的にそういうハイブリッドな人はなかなかいないので、その中間を担う人(またはチーム)が必要となります。

WEB-APIを使ったデータ活用


paper-webは、NCとSOLの両側において「データを中心に考える」という意識を持って進めた結果、構想から二ヶ月余りでひとつの形となりました。
データはどこにあるか?NCが提供する自動組版システムWPS.3にあります。
使いたいデータは何か?コンテンツホルダーであるSOLが一番良く知っています。
であれば、SOL側がWPS.3にある欲しい情報を取り出せるようにAPIをNCで準備しました。
SOL側(paper-web)は、「◯◯号の◯◯カテゴリのデータが欲しい」と問い合わせすれば、WPS.3が「はい、これどうぞ」と返してくれるわけです。
ものすごく単純な話ですが、お互いが「データの居場所」をしっかり認識していれば、ものすごくスムーズに紙とWEBの連携が実現する、というとても良い事例となりました。

このように、紙とWEBの連動や、コンテンツデータの活用を考える際、今あるデータが取り出しやすい状態にあるか、というところから見直してみると、活用の実現だけでなく、全体的な業務効率化にも繫がります。
WPS.3、paper-webを是非参考にしてみてください。



2015年2月10日火曜日

2/19開催! 第2回クロスメディアカンファレンス講師の紹介〜坂本貴史さんのお話について〜

2/19の「第2回クロスメディアカンファレンス」にご登壇いただくUXデザイナーの坂本貴史さんについて書きたいと思います。

「IA(インフォメーション・アーキテクト)視点のモノづくり」と題された講演を拝聴するのが楽しみなわけですが、ここで坂本さんにご登壇を依頼した理由をまとめておきたいと思います。

DTPや印刷関連の人たちであれば「なんだ、WEBの話か」と言われそうですが、決してWEBだけの話ではないので最初に断っておきます。

坂本さんを知ったのはご自身の著書「IAシンキング」を知人から紹介されて拝読したのが最初です。
それより前から「WEBディレクションをするなら絶対読んだ方がいい」と進められていたのですが、変わりゆくこの世界で「本」を読んだところで…と考えていました。

しかし、いざ読み始めてみると、自分が根本的なことを考えずにやってきたことが理解できたのと、紙の世界も変わらないと感じました。
機会があれば是非お話を伺いたいと考えていたのが、今回の依頼に至った経緯です。

IAとは

IAとは、今回の題目にもあるように「インフォーメーション・アーキテクト」の略。
wikipediaに情報アーキテクチャの解説がありましたので引用します。
  • 知識やデータの組織化を意味する
  • 「情報をわかりやすく伝え」「受け手が情報を探しやすくする」ための表現技術
アーキテクトとなると、その設計者を意味することになります。
また、「情報アーキテクチャの考え方自体は、紙面デザインの頃から変わらない。 」
と書かれています。

WEB制作について考えることで見えてくる、今までのモノ作りの問題点

印刷、WEBに限らずデザインという言葉は、ビジュアル的なデザインであったり、ユーザーとのコミュニケーションをデザインするものであったり、操作性などユーザービリティのことであったりしています。

では、なぜ写植屋出身の我々(とりあえず自分のこととして)が、デザインに向かなければいけないのか。
それは、ハードウェア、ソフトウェア両面において専門職的立場を失い、印刷価格に巻き込まれるように、我々の仕事の価値・対価を失ったからです。

このような状況下で、10年ぐらい前、WEBでもやってみるかと、始めた人たちも多いのではないでしょうか。

しかし、実際やってみると、WEBはお金にならない、といった声が聞こえてきました。
WEBは、DTP以上に誰でもできるので、DTPと同じ原理で、低価格化が進むことは当然のことでした。

結局、私たちは、業界専用のハード、ソフトに支えられながらモノ作りをしていただけ、ということではないかと思います。

こうなってしまうと、顧客との関係も「安いから」「融通が効くから」となり、企業にとっても働く人たちにとっても、良い環境になるとは思えません。

特にWEBは、紙と違ってデザインや技術の流行の移り変わりも激しいので、新しい提案ができないかと右往左往しながら今に至る、というのが多いのでは無いかと思います。

今わたしたちは、WEB制作に限らず、制作という仕事の在り方を考え直す必要があると思います。

今求められているモノ作り

私たちのモノ作りが、社会的に価値のないものかというとそうではありません。

エンドユーザーに提供したい情報を持つ顧客と、情報を待っているエンドユーザーの間を取り持つメディアを提供することは、情報が溢れかえる社会にとって重要な仕事です。

しかし、そこで誰でも作れるようなものを提供して満足してしまっては、質の低下を招くことになり、この業界が活性化することはありません。

今の状態で、紙やWEBのデザインやプロジェクトに携わることへの憧れを持っている若い人たちが目の前にいたら、この業界には夢がある、とはとても言えない状態です。

他の業界も同じかもしれません。現在の薄っぺらい日本経済では、労働もその先にある自分の将来でさえも意味のないものになってしまったのかもしれません。

このような状況から脱却するための「プロだからこそ提供できる価値」が、「IA」によって見えてくるのではないかと自分は思います。

IAでモノ作りを見直す

詳しくは当日のセッションで拝聴するとして、この考えを頭にいれて進めた案件の私的な感想を述べておきます。
  • ビジュアルデザインはワイヤーに近いレベルで留めて正解
  • 情報整理がしっかりしていればビジュアルイメージも大きくぶれることがない
  • ビジュアルを先行してしまうとイメージが強すぎて自由が利かなくなる
  • 全体像を把握することを重要視すると、細かい事への拘りが薄れる
  • 柔軟なスタンスは自由なアイディアを生む
IAについて全て理解しているわけではありませんが、以前よりはスムーズに進んでいて、お客さんとの関係性も良いと思います。

2/19 カンファレンスへのお申し込みはこちらから(申し込み書ダウンロード)。
ご不明な場合は、mkawa@xmldo.jpまでご連絡ください。

2015年2月9日月曜日

page2015まとめ その1

2015年2月4日から3日間開催されたpage2015が無事閉幕しました。

2月ということもあり毎年天候に恵まれない印象がありましたが、今年は初日から来場者が多く、ブースにも沢山の方にお立ち寄りいただきました。ありがとうございます。

また、今年はブース出展の他に、
  • カンファレンスのスピーカー
  • クリエイティブゾーンセミナーの講師(?)
  • ITmediaさんからの取材
  • しずおかオンラインさんと共同出展「paper-web」の発表
  • IDML Binderの公開
など、充実したものでした。

カンファレンススピーカー

2月4日に開催された「Web to printの新展開<Web上で動作する新たな組版エンジンの可能性>」 で、「WEB入稿自動組版の過去〜現在〜未来」をお話させていただきました。
"Web to printの技術は、ネット印刷ビジネスだけには留まらない。デザインテンプレートや共通パーツによる簡易レイアウト、Web制作と印刷の一元化など、DTPに置き換わる可能性を考える。

Web to printは、デザインテンプレートや共通パーツによる簡易レイアウト、Web制作と印刷の一元化など、独自の組版エンジンが動作することによって、DTPに置き換わる可能性がある。専門的な知識やスキルなしに自動組版や簡易レイアウトが行うことが可能になり、さらに印刷物と電子コンテンツのワンソースマルチユースも実現する。これからのWeb to printと新たな組版エンジンについて議論する。"(page2015カンファレンス紹介より)
の順番で、各社が取り組み等をお話していくわけですが、アンテナハウスを出てオープンソースプロジェクトでCSS組版を進めている村上さんも、自社自動組版エンジンを使ってマニュアル等のシステムを展開する藤原さんも、エンジンをお持ちですが、ニューキャストにはエンジンはありません。WPSの自動組版エンジンは、メーカー製エンジンであるEdian、MC-B2、Formatterと使用してきました。自動組版は、まだまだこれからも続けていくわけですが、我々が重要視する「エンジンは変わる、それよりもデータが大事」というコンセプトを提唱してきました。その点は、もっと将来を見ている村上さん、自動組版は単なるオプションになりつつあるという藤原さんも根本は同じであろうと思います。

当日の資料は、こちら。

クリエイティブセミナー講師

YUJIさんからお話をいただいて快諾しましたが、当日100人以上は参加いただいたのでしょうか、自分のセッションは10人ぐらいでこぢんまりかなと思っていたのでかなり驚きました。
InDesignを、DTPオペレーターだけでなく、みんなが知ることでやっとその機能が活かされると常々思っているので、営業さんなど普段InDesignに触れない人に聞いてもらいたかったのですが、圧倒的にオペレーター関係の方が多いという結果でした。
  • 文字スタイル・段落スタイル
  • ワード取り込み
  • タグ付きテキスト
  • XML取り込み
  • データ結合
  • スクリプト
  • IDML
と、基本的なところから順番に進めていったのですが、つい「ちまちま」とやってしまう理由は何かというと、「機能が信用ならん」「上手く使えない」ということではないかと話ました。ソフトウェアなので、何か問題、課題は絶対ありますが、折角お金を出して買ったわけなので、単なるレイアウトソフトとして使うのではなく、自分の時間が持てるように使い倒しましょう、というお話でした。

当日の資料は、こちら。

今回は盛りだくさんだったので、また続きを書きます。(なるべく早いうちに)

2015年2月1日日曜日

IDML BinderでInDesignからWEB入稿フォームを作る

先日紹介した「エクセルをアップしてInDeisign(IDML)をダウンロード」を早速、近所の印刷会社さんでネタ話してきたのですが、

デザインテンプレートとなるIDMLをアップロードすると、タグが入稿フォームになるよ

というのを書き忘れたなと気付きましたので、追記です。
※IDML Binderは、page2015 ブース(D-28)、クリエイティブセミナー(まとめて解る! InDesign自動化の全て 2/5 11:40〜12:30)、カンファレンス()【G2】Web to printの新展開<Web上で動作する新たな組版エンジンの可能性> でもお話&デモします。

つまり、

IDMLのタグ = 入稿フォームのフィールド = エクセルの項目

になります。

これは、先に開発を進めていたWPS4IDML(WPSのIDML出力版)の中にあった機能で、これを切り出してよりライトな仕組みからやってみようというのが、IDML Binder。
WEB上の入稿フォームというと、大がかりなデータベースを想像してしまうのですが、自分達が欲しいのは、掲載情報を入れる場所。それが、エクセルでくる、それをInDesignにはめ込みたいだけ。というようにシンプルに考えています。

タグ付けは、データ結合と同じイメージでいいと思います。
データ結合の場合、
  • InDesignフォーマットを作る
  • CSVを指定
  • CSVのフィールド項目をInDesignのフォーマットにマッピング
となりますが、
IDML Binderの場合は、
  • InDesignフォーマットを作る
  • タグをInDesignのフォーマットにマッピング
となります。
データ結合の不便なところは、ドキュメントとなるInDesignとCSVとマッピングしたセットの情報が残らないので、一連の作業を一気にやらないといけないのが、
「いいんだけどイマイチなぁ。。。」 となるのですが、
IDML Binderは、テンプレートをあげておけば、項目名をもとに、InDesignとエクセルデータを紐付けしてくれます。
なので、項目名さえ合わせておけばいいということになります。
この辺りもデータのハンドリングが軽やかになっていいのではないかと思います。

是非ブースで見ていただいて、感想など意見交換できたらいいなと思います。







2015年1月27日火曜日

エクセルをアップしてInDesign(IDML)データをダウンロード

ずっと組版を自動でやりたくて、WPSが出来たことによって「入稿データをそのままサーバで自動組版する」というところは完結。
その後、「もっと自由度の高いレイアウトに対応して対象範囲を拡げたい」となって、WPS.3がそれを解決し、でもやっぱり「自動で組んだあとInDesignで触りたくもなる」という気持ちをWPS4IDMLが解決へと導きつつあります。
これらのアプリケーションは、10年の歳月を経て、色んなことを想定して改良を重ね、そして、たくさんの人たちに使ってもらえるようになりました。
WPS系列は、今ではかなり沢山の機能を詰め込んだサービスとなっていますが、世の中にはまだまだ大変な作業、非効率な作業を強いられている現場があることも事実です。

今日紹介するのは、デキタテほやほやの「IDML Binder」

いわゆるオンライン自動組版のアプリケーションです。
制作入稿したエクセルと、流し込みたいデザインがあるとき、どうしてますか?
コピペ?データ結合?プラグイン?
きっと、それぞれのやり方があることと思いますが、
エクセルを投げたら、InDesignデータが出来るなんていうサービスがあったらいいよね、
という話を前から言っていて、つい昨日見せてもらったのが今から紹介するアプリケーション「IDML Binder」です。

0. 準備

流し込みたいテンプレートは、IDML形式です。
データ結合で使うイメージで、タグを付けたInDesignデータを作成し、IDML書き出ししておきます。
また、タグに対応するエクセルも準備しておきます。
※テンプレートアップ後に、空のエクセルをダウンロードも出来ます。 
サンプルデータのイメージ
 

 
ちょっとまだURL非公開です。(page2015でお知らせするかも)

 

1. サインインは、googleアカウントで。

 
アカウントを選択すると、登録画面が表示されます。名前をいれて登録を完了します。

 

2. まずはプロジェクトを作る

ログインすると自分のプロジェクトが表示されます。
新規プロジェクト作成をクリックしてプロジェクトを作成します。
名前を付けたらプロジェクト完成です。 

 

3. テンプレートをアップロード

「テンプレート管理」をクリックして、IDMLテンプレートリストを表示します。
 IDMLアップロードに準備したIDMLをドラッグしてアップロードします。

アップロードが完了すると、リストに表示されます。これでテンプレート登録は完了。プロジェクトへ戻ります。

 

4. エクセルをアップロード

エクセルはIDMLのタグと紐付いていれば良いですが、最初から作りたい場合は、「記事データダウンロード」をクリックすると、空のエクセルデータをダウンロードできます。
 
アップロードするサンプルエクセル
 
 「Excelデータ取込」ボタンのあたりにエクセルをドラッグ&ドロップしてください。
 
アップロードが完了すると、リストを表示します。
※データはすべて上書きされます。

 

5. IDMLをダウンロードして、InDesignで開く

上記スクリーンショットの「Edit」ボタンをクリックすると、データの編集ページを開きます。

「IDML生成」ボタンをクリックしてIDMLを生成後、「ダウンロード」ボタンをクリックしてダウンロード。InDesignで開いてみてください。
 



内容のデータを直したいときは、編集画面で、デザインを直したい場合は、テンプレートを変更して再度アップロードして、同じ手順で進めれば修正が可能です。


 

さて、これで何が想像できますか?

制作の効率化ってなんだ?とよく聞かれますが、ずばり「入り口と出口の距離を縮める」ことだと思います。

今回は、カタログのスペックっぽいものですが、フォーマットのあるページレイアウトなら何でもよいと思います。

例えば、
  • エクセルをもらった営業さんが、これを使ってIDMLをデザイン担当に渡したら、これを調整しておいて、で済むかもしれない。
  • そもそもエクセルをもっているお客さんが先にアップロードして、営業さんにIDMLで渡してくれるかもしれない。
などなど、「入り口と出口」が少しでも縮まるのではないでしょうか。
そして、これによって効率化のための色んな想像ができそうです。

「IDML Binder」は、今まで色んな事に取り組んできたけれど、もう一度やりたかった原点に立ち返り、今何ができるのか、今後どうなっていけるのかをイメージさせてくれる夢の詰まったアプリケーションだと思います。

これから「IDML Binder」をブラッシュアップしていきたいと考えています。
page2015のセミナーで紹介もしますし、ブースでデモもできます。
これからの制作効率化について是非皆さんと一緒に考えたいと思います。

2015年1月9日金曜日

中部GC主催 クロスメディアカンファレンス2015(2月19日)について

わたくし、中部GC(中部グラフィックコミュニケーションズ工業組合)のクロスメディア委員会の委員長なのです。
今年2月19日に第2回を開催いたします。
 (開催概要はこちらです。 )

前回は、
・小林弘人氏 メディア化する企業と新しい時代のマーケティング
・徳力基彦氏 企業のソーシャルメディア活用の基本コンセプト
・町田聡氏 最先端映像表現を用いたマーケティング手法
でした。
SNSや口コミによるマーケティングの全体増や事例から、プロジェクションマッピングなど新しい情報を得ることができました。

今回ご登壇いただく方は、
・理央 周 氏(本名:児玉洋典)「顧客視点への転換によるこれからのマーケティング」
 マーケティング アイズ株式会社 代表取締役
 関西学院大学 専門職大学院 経営戦略研究科 准教授

・坂本 貴史 氏 「IA(インフォメーション・アーキテクト)視点のモノづくり」
 ネットイヤーグループ株式会社 UXデザイナー
のお二人です。

とても魅力的な活動をされていて、自分自身もの凄く楽しみにしています。
詳しいご紹介は次回としまして、 組合会報に寄稿した記事を転載します。

将来に真剣に向き合うカンファレンス

「私たち社員は使い捨てなのか」ということを言われたことがあります。
そのようなつもりで経営しているわけでは勿論ありませんが、何故そのようなことが言葉として発せられたのかを考えてみると、そもそも私たちが日々作り出しているモノが世の中の役に立っているのか、使い捨ての産物をただ排出しているだけなのではないか、なんのためにやっているのか、将来はどうなるのか、を示すことができないことが根本にあるのではないか。
さらには人口低下、労働力低下で縮小する日本経済においては、大企業と中小零細企業の格差は開く一方であり、私たちの業界における雇用の確保、人材の育成は一層厳しくなると予想されます。

また、社外のお客様から見ても、私たちの業界が何を主体としているのか、はっきりと理解している人は少ないのではないかと感じています。
私たちは、紙以外のメディアとしてWebやアプリ、デジタルサイネージなど電子化を進めてきましたが、それによって主体性を欠き、顧客は一層混乱したかもしれません。
そして、TwitterやFacebookなどSNSの登場は、お金を出さなくても世に情報を発信することを可能にし、私たちに一番近いメディアであった印刷は安くやるものだというTVCMが流れ、ネット通販の感覚で価格競争に陥っています。

このような中で、私たちが右往左往している様を、社内外に見取られてしまっているのではなないでしょうか?

組合として、また、業界として、働く人にもお客様にも何ができるのか、その将来を真剣に向き合わなければいけない時期にきているのではないかと思います。

今回のテーマは「考える」

今回登壇される理央氏は数々の企業での実務経験のあるマーケティングの専門家であり、坂本氏はUXデザイナーとして、社内外各所でセミナーやワークショップを開催し、これからのモノ作りを考える活動をされています。
「モノを売ること=営業」「モノを作ること=制作」と考えると、一見繋がらないように思うかもしれませんが、「売れる(集客できる)モノを作る」と考えてお二方の著書、理央氏「なぜか売れる仕組み」、坂本氏「IAシンキング」を読めば、その多くの共通点に気付きます。
ここでいくつか紹介したいと思います。

「何を」「誰に」「どうやって(どのように)」

「デザイン性の高いチラシと売れるチラシ」「デザイン性の高いWebサイトとアクセスの多いWebサイト」のどちらが求められるかを考えれば、売ることと作る事は直結していることに気付きます。
その中で重要なキーワードとなるのが、「何を」「誰に」「どうやって(どのように)」。
理央氏は、その順番が重要だと語り、坂本氏は、モノ作りのスタート地点であり、そのためには、今までとは違った「視点」で物事をみる必要があるとしています。
私たちが、言葉は悪いですが、「いいなり」で作るのではなく、基本を押さえ、見えるもの、見えないものを網羅した情報解析による提案ができれば、予想通りいかなかったとしても、そこには価値を見出すことができます。

「正解はない」「自分で考える」

お二人の著書では「ここに正解はない」と最初に言い切っています。
マーケティングの世界にも、デザイン、Web、モノ作りの世界においても「正解はない」ということを私たちはまず認識する必要があります。
突き放されたような気がしてしまいますが、世の中に溢れかえる情報は、あたかも正解を教えてくれるようにみえます。
自分で考えなくても、誰かに聞けば、本を読めば、ネットで検索すればいいという考えが染みつき、そして、それがすぐに自分に身につき、実行できるものと勘違いしてしまっています。
また、機器やソフトウェアが一定の水準まで達してしまった今では、それまでの技術や創意工夫での差別化ができなくなりました。
さらにデフレによる「良い物を早く安く」という消費者的感覚は、私たちから「考える力」「考える時間」を奪ってしまったような気がします。
このまま「安かろう悪かろう」となってしまっては、業界自体が社会的に見放されてしまうのではないかと危惧してしまう程です。
それぞれの著書では、正解に近づくため、確率をあげるための知識の体系化、考え方のフレームワークといった実にシンプルな理論が語られています。

是非、カンファレンスでは聞くだけではなく、「自分で考える」こと、そして、「考えるプロセス」の重要性を感じ取っていただければと思います。

今回のカンファレンスで、私たちの組合、また業界は、冒頭で申し上げた背景、状況下にはありますが、決して暗い将来ではなく、理央氏の言葉を借りれば「考えて考え抜く」ことで、今まで以上の顧客との関係構築、豊かな社会生活に多いに貢献し、必要とされる業界であるという明るい未来が存在することを参加者全員で感じとることができればと願っています。

当日は、時間の都合上全てを語っていただくことは難しいので、沢山のヒントがちりばめられたお二人の著書を一読されることをお薦めします。それによってこのカンファレンスがさらに意味のあるものになることは間違いありません。

皆様のご参加を心よりお待ちしております。


2015年1月8日木曜日

page2015展示会に向けて

pageです。
印刷メディアビジネスの総合イベントです。
(開催概要はこちら )

またそんな季節がやってきました。

出展情報を暫定版で更新しました。

この時期は、制作的には2〜3月下版、印刷、そして4月にはサイトリリースなんていう案件が目白押しなので、なんでこの時期なのかといつも思いつつも、他の時期も思いつかないのでよしとして。

来場する企業側的にも会場で決裁するわけでもないので、色々見て今後の参考にということであれば、出展社側としては、会期終了から半年ぐらいの長いフォローアップが必要となるのかなと。
ということは、展示会に至るまでの導線と当日のデモ、その後の営業活動やサイト告知なり戦略的にいかなければいけないのだろうと思います。

と、いつも思っていても、例年時間がない。
僕らはメーカーではないし、少人数なのでプロモーション専任もいない。
そして、そもそも営業がいない。
制作しつつ、開発しつつ、サービスのサポートをしつつ、
展示会の準備をするしかない。

しかし、良い事もある。
展示するものは、実戦で自分達が自ら使ってきたものだから、
ユーザーと同じ目線で話しができる。

原稿の催促や、バラバラな原稿を読み解いたり、繋げたり、確認したりする原稿整理の大変さや、
わざわざ面倒臭くなっている組版仕様との戦い、
どこにあるのか、もらったのかどうかも分からない画像の捜索、
いざ印刷入稿時に未知のエラー検証、
DTPデータをWEB用に取り出すときのあの何とも言えない非効率感、
丸投げ感満載の担当者との闘いは、
かなり多くの人と共感しながら話ができます。

なので、共感してくれた人を裏切らないように、
少しずつかもしれないけど、毎年進化していっているということを伝えたり、
これから先をイメージできるものを考えて、展示会に出すということを続けています。

今年は、例年以上に明確なメッセージを伝えられるのでは無いかと自分自身期待しています。

キーワードは、IDMLとAPIの活用です。
※IDMLのAPIという意味では無く別ものです。

眠たくなってきたので詳しくは次回に回しますが、InDesignデータとなるIDMLを現実的な線で、うまいこと制作の効率化に繋げられないか、
WPSのデータをAPIを使って取り出して別のサイト、アプリに持って行く仕組み(しずおかオンラインさんと共同開発)がメインとなりそうです。

ご期待ください。

そんなことより、お前、、、進行中の案件大丈夫だろうな。。。
と思われないように、勿論そちらも頑張ります。

2014年2月20日木曜日

【WPS.3】ユーザーさんが教えてくれたその威力

オンライン入稿・自動組版システムの「WPS.3」のユーザーさんは、北は山形から南は熊本まであって、そのうち何カ所かは年に何回かお邪魔させてもらう機会があります。

WPSやWEBサイト、その他よく分からないけど面白そうな話題について色々とお話を聞いたり、したりと、当然マジメな話しもするのですが、いつも楽しく訪問させていただいています。

WPSは、ユーザーである出版社さんにとっては、業務システムのひとつであり、それが稼働しなければ、業務に支障を来すので、我々も真剣に取り組んでいるのですが、それ以上に、厚い信頼や期待、たまに説教(良い意味で)をいただき、本当にお客様に恵まれているなあとつくづく思います。

その中で、経営者の方からのお話でよくあるのが、次の効果です。
「もし、このページ量をWPS.3無しでやっていたら、今のスタッフの人数では無理。その場合、コストが合わくなってしまって利益も出せないし、競争に勝てなくなる。」

なんだか手前味噌っぽくていやですが、
そもそも、こういう仕組みをやり出した頃、何人かの同業者から言われた言葉をよく覚えています。

自分で自分の首締めてどうするの?
制作の仕事がなくなるじゃないか

当時若輩ものなので、「そのうち自分たちの仕事はそうなるから、今のうちにやった方がいい」とは言い返さず「ですよねぇ」ぐらいにしておいたかな。

WPS.3が稼働すれば、究極的に言うと、

今のスタッフの数で、倍稼げる

と声を大にしていいたいところですが、
裏を返すと、「今のスタッフの半分でも現状こなせる」となってしまうのです。
そこで涙を流す人もいるかもしれないと思うと、躊躇してしまうわけです。

そして、そちら側の立場にたてば、
機械じゃ、こういうのができないだろ?だから人がやるんだよ!!
と言ってしまいそうです。

でもですよ、、、

本来、DTPやデザインをやる人たちが、ちょっと整理すれば機械でも出来ることをわざわざ人の手でやるよりかは、機械ではできないこと、人にしかできないことをやった方がよっぽど世のため、人のため、そして何より自分のためだと思うのです。

雇用が減るじゃないか!?

自分は違うと思います。機械でもできることをただ黙々とやるロボットのような人材を雇用する方が失礼だと思います。いつでも入れ替え可能な人材で回すなら、そこにはクリエイティブのかけらもありません。
人にしかできないこと、新しい企画やデザインを考え、ビジネスを拡げていく部分に人材を投下した方がよっぽど将来性があるのではないでしょうか。

世の中の出版物をすべて自動組版できるとは思ってません。
ただ、よくよく今の制作仕事を見つめてみると、非効率なことがいつのまにか当たり前になってしまっていないでしょうか。
一度ずれてしまうと、どんどんずれます。根本的な部分を見直せば、解決することも多々あると思います。

そして、それが解決されたとき、今まで出来なかったことが出来るようになっている、そういう夢を繋ぐためのシステムとして認知され導入されると自分達はとても嬉しいです。

2014年2月18日火曜日

【WPS.3】編集・制作の課題解決〜DTPの功罪を振り返る〜

20年前〜DTP移行の理由

wikipedia先生のDTP解説には、それまでのアナログ工程がDTPに移行した理由が書かれている。
Macintoshによる組版は、仕上がりをその場で確認できることや、文字通り机上で、ぎりぎりまでデータ修正が可能なことなどのアドバンテージを持っていた…
また製作コストを下げたいという出版社の需要の中で、次第にDTPへの移行がなされていった。 
あれから20年程が経過して、どうなったか。

・製版工程の知識がない素人が作る印刷データに悩み、
・夜中ぎりぎりまで修正の連絡を待ち、
・効率化を協議するまでもなく、とにかくコストを下げてくれ…

レイアウトソフトが主役の制作工程

DTPをそれ以前の「アナログ」と比較して、「デジタル」ということがあるが、
手がマウスに変わっただけで、特にデジタルと呼べる代物ではない。

確かにPostscriptやフォント、カラーマネージメントやコンピューター自身の処理性能などを含め技術は飛躍的に向上した。

しかし、ずっと取り残されているのは、人がレイアウトソフトを使って印刷データを作る部分である。

多分、今では誰でも気付いていると思うが、DTP移行当初にあった
・仕上がりをその場で確認できる
・ぎりぎりまでデータ修正が可能
・製作コストを下げたい
これらを実現するのは、「レイアウトソフト」ではない。
パッケージソフトの「機能」「使い方」を研究・検証するだけでは、全体的な解決、継続的な解決はできない。

内省化をもうひとひねり

出版社がDTPを内省化すれば、コストが削減できると考えたのは、間違っていない。
ただ、デザイン・DTP部門を人・設備もろとも持ってきただけでは無理が生じる。
結果、コストを抑えるどころか、膨れあがるのを実感したことだろう。

出版社がやりたかったのは、作成した原稿が、
・仕上がりをその場で確認できる
・ぎりぎりまでデータ修正が可能
・製作コストを下げたい
であればよかったわけで、それが自社で内省化しなくてもよい方法があれば、採択したはずである。

簡単なことを言えば、遠隔地にあるレイアウトエンジンにデータを投げて、
結果がPDFで返ってきたとしたらそれでよかった。

20年前の当時、そうした方向へ向かうための環境は整っていなかったのは事実である。
組版エンジンやフォントのライセンスを所有するメーカーにとっては、例えば10台分が1台分でまかなえるとなれば、売上を下げることになる。もしくは、1台を10台分の価格で販売するしかなくなる。
しかし、そこへ踏み出さなくても、現状をみれば、国産の組版エンジン(レイアウトソフト)は全滅状態にある。
せめて、レイアウトソフトのGUIを取り除き、今後を見据えたエンジンとしての供給が積極的にされていれば結果は少なからず変わっていたことだろう。

もう一点は、レイアウト・体裁を「手で細かく調整するこだわり」が邪魔をしている。
思い切り手をかける本であれば賛成である。「美しいデザイン・組版」というものを、コスト度外視で自分もやってみたいものである。
大半は、作り手側のエゴであり、今の読者はそれよりも質の高い情報を求めている。
ある程度のセオリー通りの文字組がされていれば文句を言う人はいない。
「ここの中ゴの英数字のアキがちょっとおかしい」というのは関係者だけである。
そういった小さな拘りが、現状の課題の要因であることをそろそろ理解しないといけない。

DTP化理想論の後始末のためのWPS

DTP化で残された課題を解決するためには、原稿作成から印刷データとして出力するまでの、編集・制作業務の仕組み(システム)を作らなければいけない。
SGMLやXMLを使ったもの、大がかりなデータベースを使ったもの、Flashを使ったもの、レイアウトソフトのプラグイン…様々な試みが各所でされ、そして消えていった。

WPSは今年で10年目を迎えたが、DTP化の後始末をするために開発されたものでもある。
・仕上がりをその場で確認できる
・ぎりぎりまでデータ修正が可能
・製作コストを下げたい

言っていることは同じだが、アプローチは違う。
レイアウトソフトを基軸にするのではなく、
データを基軸にして、人がどのように情報を与えていけば、最終的に欲しい形にすることができるか、欲しい形にするには、どの組版エンジンが最適か、それだけである。

果たして組版的な機能、レイアウトソフトの選定は、重要ではあるが、読者も含めた全体からみたとき、優先すべき要素なのだろうか。

今の時代は、情報を与えるために、電話・メールなどする必要はない。
WEBを介してオンラインでアクセスできれば、いつでもそこに情報を与えることができ、またその結果をその場で確認することができる。

「従来通り」を捨てて、これから先を作る

全ての印刷・出版物を対象にはしないが、汎用性や再利用性が求められているコンテンツは数多く存在する。これらのデータを「従来通り」の枠を取り払って、作り手側が考え方を変えることで拡がる新しいビジネスはあると思う。

2014年2月13日木曜日

【dproofs】使い方のおさらい

また、dproofsに戻ってきました。

page2014でお会いした方から、早速いくつかお問い合わせがあったので、dproofsについて簡単におさらいしたいと思います。
info.dproofs.comで、使い方やプランも掲載していますので、ご覧下さい。

1. ブラウザは、FirefoxかChromeで

申し訳ないですが、InternetExplorerには対応していないので、Firefox、Chromeでお試し下さい。SafariでもOKのはずです。


2. まずはアカウントの新規登録(無料)をしてください。

こちらをクリックすると、新規登録ページに飛びます。


登録の手順については、こちらをご覧下さい。
プラン変更しない限りフリープラン(無料)でお使いいただけます。


3. 試しにPDFの差分をとってみるには

以前書いた記事をにスクリーンショット付きで解説していますので参考にしてください。(少し加筆修正しました。)
下のようなボタンが表示されたら差分がとれています。



(Adobe Acrobat Xで、出力プレビューのCとMだけチェックを入れると下記のようになります。)



4. フリープランの制限について

各プランについては、こちらをご覧下さい。
フリープランは、アップロードするPDF-1ファイルのファイルサイズが30MBまでとなります。(合計ではありません)

5. 違いが無いことを教えてくれる「No Diff!!」

「No Diff!!」と表示されます。


違いがないことを確認したいとき、便利です。

6. 複数ページのPDFをアップした場合の結果はとても便利

勿論複数ページでも差分はとれます。
そして、新旧を比較して、差がああったところだけを繋いでPDFを作りますので、差がなければそのページは出ません。結構便利です。

7. 複数ページの場合で、追加削除があった場合でも差分をとりたい場合

そのまま差分をとると、ズレズレになってしまうので、元PDFのページを任意で削除または白紙ページを入れるなどして追加してください。

8. 他のユーザーとプロジェクトを共有

dproofsはログインした人のプロジェクトしか表示されませんが、自分がプロジェクトのオーナーであれば、共有ユーザーを設定できます。

フリープランでは、自分以外にあと2人を設定できます。

 9. 共有ユーザーにPDFの場所を教える

差分PDF及びアップロードされたオリジナルPDFのダウンロードリンクまたはボタンを右クリックして、URLをコピーしてメールなどでお伝えすれば、共有しているユーザーはそのリンクをクリックすれば、すぐにダウンロードを開始できます。



10. 有料プランお支払い方法について

PayPalによるカード決済となります。法人様向けに毎月請求書を発行し、口座振り込みしていただくこともできますので、利用人数とともに、お問い合わせ下さい。

11. その他ご意見ご質問お待ちしています。

プラン内容や金額、容量制限、使い方、感想など、お待ちしています。
お問い合わせページはこちらから。

12. 「目指そう!DTP事故ゼロ!!」ステッカー及びポスター

DTP関連のイベントでお得なクーポン付きで配布予定です。
(主催者の方、お声がけください)
それとは関係なくとりあえず欲しい人は、ご相談ください。

看板は、ちょっと今のところ無理です。。。