手塚先生って素晴らしいなと書き終えて思った次第。。。
システム導入の検討にあたってどういうスタンスで考えるべきなのか、みたいな内容です。
長いな、相変わらず。
最初はたいした知識もなく、思わぬミスもするかもしれない
座って、見ているだけ、聞いているだけかもしれない
周りが悪者一味なら、悪いことを覚えてしまうかもしれない
しかし、一番の取り柄は、忘れろといわない限り「忘れない」こと
そして、他の人がめんどくさくてやりたくないと言う
単純で連続する作業を「文句を言わず」に、そして「間違わず」にやってくれる
100万馬力はないけれど、CPUをガンガン回して自らの極限を知らずして頑張る
時間がたつにつれ、いろんなことを知るようになり、出来るようになる
今まで数人で時間をかけてやっていたことを、一人で瞬時にやってしまう
そしていつのまにか想像を超えたパフォーマンスを出せるようになる
「鉄腕アトム」を正しく育てる自信と決意があるならば、システム導入すればいい
彼は地球を救ったが、システムは企業を救うかもしれない
現場は、会社からこう言われる
「コストを削減せよ」
それは、
残業を減らせ
余分な人員をピックアップしろ
もっと生産能力を上げろ
という言葉を別に言い換えたもの
僕もトップだから、その気持ち、よく分かる
現場にも、こういう思いがある
「もっと楽したい」
僕も現場的仕事をすることもあるから、よく分かる
労使間のよくある言い分であり、両方とも正しい
利益を考えない企業はダメだし、効率化を考えない現場もダメだ
そこで、両者が同意するのは、
「システムを入れよう」
または
「システム化しよう」
「よし、じゃあそこの君、調べてくれたまえ」
いろいろ調べ、聞き、見積もりをとり、稟議書をまとめる
「やりたいことができそうなんだな、それで費用は?」
「ウン千万円です」
「費用対効果は?」
「楽になりますし、時間も短縮できそうです。」
「いや、費用対効果を聞いているんだ。どのぐらいで回収するんだ?」
ある特定の部分にしか影響を与えないソフトウェアであれば、限られた範囲で算出することはそれほど難しくないだろう
しかし、我々が相談を受けるものでいけば、それは広範囲に影響を与える
単純な自動組版システムでスタートしたものが、いつのまにか基幹システム並の扱いを受けることも少なくない
企業としては、年単位の決算で利益を出さなければいけないから、どれぐらいで償却するか、そこで利益を生み出せるかを試算する必要がある
うちみたいな小さな会社は、もとより資金繰りが命だ
ただ、うちは小さいから、やるべきときは腹をくくる
すべてはトップである僕が責任をとればいいだけだから
しかし、大きな組織は、いろんな人に与える、その責任の影響は大きい
当事者の想像以上に大きい
自分のせいで数百人単位の仲間の人生を変えてしまうかもしれない
それはみんな慎重になる
こうなってしまうと、採用、導入までの道のりは非常に長くなる
何度も何度も色んな人に説明をし、理解を促す
やがて担当者は疲れ果て、
そのうち予算申請の期限は過ぎ、
通常業務が忙しくなり、
来年に持ち越しとなる
大きくなればなるほど、そこに明確な理由付けが求められる
とにかくやっちゃえ、ということはできない世の中だ
本当にこういうことが多い
知識経験ぐらいは残るが、そこにかけられた費用を合算すると、そちらの方が問題じゃないだろうか
また、営業的に言えば「機会損失」を何度も繰り返している事になりかねない
そうなってしまう要因の根本はなんだろうかと考えてみた
それは、システムをソフトウェア、いわゆる「モノ」だと考えてしまうからではないか
「購入」した以上、その「モノ」は、購入前に約束(コミット)したことが実現することが当たり前である、という考えに基づいている
てめぇんとこみたいに小さい企業じゃねえんだよと言われても続ける
新しいシステムは「新人」であり、
導入検討は「新しい人材獲得のための採用活動」であり、
設計は「面接」であり、
開発は「新しい人材を自社に適用させるための教育」であり、
テストは「試用期間」であり、
リリースは「正社員化」であり、
保守は「人のケア」だ
ひっくるめて、そこにかかる費用はすべて「人に対する投資」である
新人にもいろんなタイプがあるだろう
高卒で若く、将来に目を輝かせているような、磨けば光る人材
大卒でしっかり勉強してきた、やる気のある人材
転職してきた、ある程度スキル・実績を持った人材
しっかり面接して、教育しなければ、適合しない
採用したままほっといて、うまく適材適所にはまることなんてない
そしてその人のパフォーマンスがすぐに出せることなんてない
即戦力、完璧だと思った人材、変な癖を持っていて、
後になって問題になったりすることもあるかもしれない
大丈夫かなと思った人材が突然花開き、莫大な利益をもたらすかもしれない
人の採用は、投資
システムの採用も、投資
投資だから、言ってみればギャンブルと同じ
それまで培った知識と経験、勘からできるだけ高確率を狙う
ギャンブルが人任せであるのに対して違うところは、
周りの努力で変えられる可能性が高いということ
人材を上手く使うには、その人を教育し、その人と話しをし、その人を知り、お互いの信頼関係を構築する
それしかないと思う
ずっと椅子に座っていて給料がもらえるなんてことはないし、
そんなやつに給料を払いたくはない
どう使うかは周り次第
合わなければ、切るしかない
そこまでの給与返せとは言わない
面接の時の実績の話は嘘だったかもしれない
でもそれを信じてしまった会社も会社
雇って、教えて、やらせてみてからでないと分からない
雇うときは、「まぁちょっと雇ってみるか」か「よしやってみるか」というような思い切りがあると思う。それと「とにかくやっちゃえ」は同じで、保証はどこにもない。
それは企業がよく知っていること
それと同じなんだと思う
採用を促す上司が、
「こいつ、良いやつです。僕はこいつを一生懸命育てます。だからとりあえず1年間置いてやってください。どうしてもダメだったら僕をクビにしてください。」
と言ってくれたとき、
「この人について行こう」
と思う「こいつ」なら、きっとやってくれるはず
その信頼関係が築ける環境のある企業なら、人もシステムも育つ
てな感じで…
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