IBMのセミナーとして行われたGroovyコンファレンス2008に、山本が参加しました。
わたくしは、ただの付き人ですが。
2時間で発表が「15」コマなので、1コマ11分という短さ!
これが、なんとまあ、こりゃいわゆる「ライブパフォーマンス」ですよ。
この日のために用意してきた新曲とかリミックスした曲、過去の名曲を、その場で演奏するよな、そしてそれをドキドキしながら聴く。まさにライブを見に来たような感じです。
こういうのすごく「アリ」だと思う。Groovyって名前が良かったのかな。rubyだとこれまた違うんだろうか。ま、いいや。
とにかく、技術云々も大事ですが、ノリとセンス、これがこれから必要とされる要素だと思いました。
もともと、GCRで、「そろそろGrailsデモ大会でもやりますか」みたいな安易なノリで企画してたのが、いつのまにか大がかりな感じになってしまった今回のセミナー。
とりあえず感想など述べてみたいと思います。
自分自身よく分かってない部分もあるので、解釈が間違ってたらごめんなさいです。
違うなと思ったら、優しく突っ込んでください。ヤワな生き物なので。
1.Opening 根本さん
さすがプレゼン慣れしてるよなぁ。どちらかというとそこにすごく惹かれました。
SOAを推進するIBMとしてのGroovyとかGrailsの位置付けの説明や、Javaソースコードが、Groovyソースコードになると、ほらこんなに簡単、シンプルなんですよ、と、すごく分かりやすかったです。やっぱりSOA(とりあえずエンタープライズなアーキテクチャと理解した場合)とRubyOnRailsを対極と考えると、中間的な位置にいるのがGroovy/Grailsであるとそういう感じでした。
2.Groovy でつくるお手軽RIA IBM須江さん
一度、GrailCodeReadingで「WebFlow」について発表されてたのを聞いてたのですが、
そうだ、須江さんはIBMの人だった。なんか雰囲気ちょっと違うなあ。
やっぱり本(Groovy in Actionの共著者)を書くと、すでに知識を持ってるのに、さらにすごく知識が増えるんだろうな。なんだか、遠い存在に見えてしまう感じです。
でも、そんなことより「Groovy in Action日本語版」買います!
発表内容は、「Remember The Milk」のWebAPIの操作を例に、GroovyでBuilder書いてSwingでRIAしてみようぜ、という内容でした。
うちは、印刷出版系なので、RIAっていうと、どうしてもAdobe様に行ってしまう。
まさに今それ。GrailsとFlexとAdobe InDesign連携などです。そしてクライアントアプリは、Adobe AIRにしてしまおう、です。
といっても作ってるものは業務系アプリとなるわけで、今まではブラウザアプリケーションとしてしか提供していなかったけれども、もともとVBなんかでクラサバアプリと比較されてしまうと、速度的な課題とか、CSSの表現範囲(ブラウザの表現能力)までしか見た目を調整できない、というのをやっぱり諦めてもらうしかなかった。でも、RIAの経験も増えてくれば、またクラサバみたいなイメージに戻るかもしれないけど、開発はまたアジャイルにいける可能性を含んでいる、というところを模索しつつ進めてます。なんだ、おい、ウチの話かい。
2.AntからGantへ IBM宇野るいもさん
後で聞いたのですが、Strutsプログラミング講座他の著者の方でした。ウチにもあります。
Antだとビルドルール書くのが大変になるときがあるけど、GantならGroovyでスクリプトがたたき込めるから、すごい楽だよ、という話でした。
堀り下がっていろいろ調べて、人に言えるまでのまとめに辿り着ける人ってすごいなあと。AntとGantの違いとか、すごくよく理解できました。後日サイトに資料がアップされるそうです。
3.Web サービスを使ったスカッフォールド拡張 CIJ笠原君
Grailsでプロトタイピングするときに、Scaffoldを使うわけだけれど(実際僕も、プロトタイピングではControllerには、scaffold = Domainclass以外を書かない。Generate-allもしないので、Viewも出さないでいこうと思っている)、そんなときScaffoldの結果は、当然DomainClassに書いた名称なので、英語になってしまうわけだが、それをGoogleTranslateで日本語(多言語化)にしてしまえ、という、面白い発想。i18n-template使えばいいのに、と思いつつ、それさえもめんどくさいと。素晴らしい。思いついてやってしまう辺りが素晴らしい。日本語が微妙に変換されるあたりが、ちょっぴりユルいあたりも笠原君らしい。
4.UML エディタを使った Grails アプリケーションのプロトタイピング CIJ杉浦さん
あ、二人続けて愛知県出身横浜在住ではないですか。他にもいるのかな。どうでもよいですね、はい。
タカハシメソッドライクなプレゼンをいつも作ってきて楽しませてくれる杉浦さんです。
JUDEでモデリングしたものをそのままScaffoldさせようという発表でした。
DomainClass.Groovyに書けば、それでいいんじゃないかなとも思いますが、最初の段階でウォーターフォールっぽいことを要求されたり、こういうやり方の方がなじみやすい人もいるんだろうなと。確かにHasManyとかBelongsToとか慣れてこないとよく分からなくなったりするから。
これも上と同じくPlugin化してました。
5.GrailsPlugin による印刷・出版業界向けWEBアプリケーション開発の事例 NCヤマモト君
前日「どうしよう…」という裏舞台を知っている自分としては、出版される「Grails徹底入門」の宣伝までしっかりとこなし、素晴らしいデキだったと思います。
AcegiPluginのコミッターとして活躍しておりますが、GroovyとかGrailsって、概念とか哲学とか、そういったことを最初に理解すべきなんじゃないかなと、彼の話を聞くとよく思います。技法がどうのこうのというより、結局は人が欲しいモノを人が作ってるわけで、開発、構築というところで、従来のウォーターフォール型の進め方よりも、もっとコミュニケーションを豊かに、人と人が作り上げていくモノというところを前面に押し出した、アジャイルの特性を活かした進め方ができるんじゃないかなと思います。第一その方が、楽しいし。
6.Grails 開発事例 -Java から Groovy へ ディライトテクノロジーズ綿貫さん
AJAXも使わない、とりあえずピュアなGrailsアプリ開発について、
「宇宙刑事タケポン」を例に紹介してもらいました。
「宇宙刑事タケポン」ですよ。しかもロゴが素晴らしい。
後で聞いたら、ロゴに2日ぐらいかけてるらしい(山本氏と一緒です。彼も「まず重要なのはロゴ!」ってよく言ってます。)です。どっかでひろってください。僕はいただく約束しました。
綿貫さんのを見て、この人「センス」あるな、と。そしてロゴとかメッセージの「ノリ」。
すごく重要だ。そしてアプリが簡潔している。このぐらいで十分だと思うんです。その方が、あとあといろいろやりやすい。ご本人も言ってましたが、要求をすぐに反映できる、そこが素晴らしいなと。
あとは、プリント用のページをCSS通して作ってたり。そうだよね、PDF作るときもFOもいらないときだってあるんだ。Acegiもログイン画面とかそのまま。よりシンプルに作ることの見本を見せてもらった気がしました。
7.携帯カメラでお手軽ミニブログ - 携帯百景(ケイタイヒャッケイ) フリーエンジニア キムゾーさん
有名な方ですよね。一度GCRでお見かけしました。技術ネタが薄い自分としては話すことができなくって残念な思いをした記憶があります。技術といよりは、独特な雰囲気があるので、どんなヒトなんだろうと、素朴な疑問だけなんですが。
キムゾーさんのユル〜い発表を見て思ったのは、まず、「あー、こんなん作りたいな」と、創造力と意欲をかき立ててくれること。その感覚に襲われたのは、昔音楽を聴いて、「あー、こんな曲書きたいな」と思ったのと似ている。なんか、創造(想像ではなく)させるというか、難しい説明ではなくって、こんなもの作ってみました〜、みたいなノリがすごく相手をワクワクさせるというような不思議な感じでした。あんまり凄くないですみたいな感じで話すのですが、いやいや、いろいろ知ってないと、あと検証とか経験とか実績とかないとできないっす、と自分は思うわけで。でもそんなのをさらりとやってしまう。かっこえーと思う人でした。懇親会で隣に座るときが一瞬あったので、写真とってもおうかなと思いましたが、あまりにミーハーなんでやめました。
8.sMash(ProjectZero)と「Reflex」で構築するお手軽営業支援システム Virtual-Tech 竹嵜さん
全然違う歴史もつ言語を連携させるには、という説明でした。こういう結構ガチなところを、効率的、効果的にやってやろうという気合いが垣間見られる内容でした。あとでsMashと「ぶいてく」で検索して見てみようと。実際動くところが見れなかったのが残念かなと。でもこういうハプニングも臨場感があって、ありですね。
9.Grails 開発事例 - Groovy/Grails で作るエンタープライズアプリケーション CIJ永井さん
ここ私用により退席してしまって聞けなかった。残念・・・。でもウチに修行にきたK君が、冗談で言ってたんですが、ホントにとっても明るくなっているので、それだけでも良かったなと思いました。全然関係ないですけど。Grailsのセミナーされるらしいので、行ってみようかなと思う次第です。
10.Grails による社内システムの開発 NTTソフトウェア 上原さん 中野さん
ここも退席ぎみで微妙に聞けなかった。言語オタクな上原さんたちなので、さぞ面白かったんだろうな。最後の方のまとめだけですが、Groovy/Grailsを使うことで、開発過程において「劇的に」変わったことがいくつかある、と、あと皆さん感じていることですが、その中でも変更を反映しやすいというのがすごく惹かれるところです。それから要求仕様言語として「ちなみに」を正式に認めるかどうか、また議論したいところです。
11.groovy/grails でのライヴコーディング 法規書籍印刷 渡辺君(通称だいちゃん)
前から分かってることですが、この人は「オカシナヒト」です。ライブコーディングっていうから、何やるのかなと思ってたんですが、カメラ通して自分の映像を流したり、ベクトルデータをがんがん回したり、、、それをブラウザ上でスクリプティングしながらやってしまうというパフォーマンス。しかもGroovyのおもしろさ、柔らかさを取り入れて、です。大丈夫かしら、と親心で見てたのですが、これこそGroovyなのかなと、彼なりの思いが伝わりました。一緒に仕事をしてて楽しいと思える数少ないヒトです。
12.WebSphere sMash でお手軽マッシュアップ IBM水野さん
sMashの話。前の席をみたら、さっそく山本氏が説明を読んでた。あー、YahooPipeだ。分かりやすいUIですよね。sMashをあまり知らないので、受け売りですが、サポートするスクリプト言語はPHPとGroovyと。Rubyはないんですね。あと既存コンテンツをRESTFulに使うということで、連携の話ってよくあるので、ちょっと調べてみようとおもいました。
13.Closing メタボリックス 山田さん
ようやく8月26日「Grails徹底入門」出版されますね。Groovyコンファレンス2008も無事終了。とりあえずお疲れ様でした。
山田さんと出会えなかったら(僕ではなく山本ですが)、僕らはここまで来れなかったわけで、すごく感謝してます。懇親会ではいつのまにか帰られてしまったのでご挨拶もできず・・・またGCRでお会いしましょう。
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