2010年6月30日水曜日

「第2回テクニカルDTP勉強会」開催されました!

記念すべき第1回から3ヶ月(?)…2010年6月26日「第2回テクニカルDTP勉強会」が開催されましたとさ。

この記事は、今回の内容についてというより、主催者的立場で今回の開催を振り返った内容です。技術情報については期待しないように。あしからず。

何をやるのか、タイトルさえも決めてない勉強会は珍しいかもしれないですが、決まってないからこそ、自分が勉強会に持ち込んだ期待は、実は自分への期待だということに終わった後に気付かされる。
それが、後味が良いという感触の理由かもしれない。
これは参加してみないと分からないもの。

…と、ずぼらな主催者は思うわけです。

設立当初、集まって10人ぐらいでしょう、コソコソやりましょう、という軽いノリで始まったのですが、1回目に引き続き2回目も20名を軽くオーバー!

いいですねえ、だんだん訳が分からなくなる。
先日「DTPの勉強部屋」が名古屋で開催されましたが、なんと隣の会議室では「Flex勉強会@名古屋」が開催されておったのです。紙とWebの境目がどんどん低くなっていく気がしてなりません。そして、ここに集まった参加者は、その真ん中に位置する人たち。
面白すぎて仕方ないですね。

1.サーバ自動組版のランニングコスト算出とか
(@mkawax)
自分なので、適当にとおもったら、@iki_osuさんが書いてくれてるではないの!ありがとうございます!
http://kstation2.blog10.fc2.com/blog-entry-424.html

何が言いたかったかよくわからんですが、続く人たちがもっぱら「濃い」と思われ、Web入稿自動組版やりたいっていうけどさ〜みたいなのを柔らかくやって、口火を切ろうと思ったのです。

2."InDesign CS5 extension + Google翻訳サービス連携デモ" + Flash Builder 4
(@tomoakioshima & @tyama)
Adobe Flexを使って、CS5のエクステンションを作る方法の紹介です。
詳細は下記ブログで。
http://blog.my-notebook.net/indesign_cs5_extension.html

スクリプトをJSで書いて配布というのも別にできるんですが、エクステンションとしてInDesignのパネルに、ここまでさくっと入れられるとこういう配布ができるとベターですね。

3.opub(オレパブ)
(@nbqx69)
http://d.hatena.ne.jp/nbqx69/

解説すると、解説できません。
いや、つまり、制作の環境をひとまとめに"pub(zip)った"もの。
人はそれを「オレパブ」と呼ぶ。
DTPerにスクリプトを使って欲しい、どうやれば使ってもらえるだろう、という
スクリプトを書く人なら誰でも考えるこの壁を無かったことにしてしまうこの作品。
長野からはるばるやってきた彼には他にも色々と見せてもらいました。

紹介は下記から。
http://nbqx.jottit.com/opub

4.カネムー「スクリプト・プログラマー宣言」するの巻
(@kanemu)
彼自身をなぞった「Adobeスクリプトしか書けなかった自分は、どのようにプログラマとしての成長を試みるべきか」といった内容。
こんな彼に、みなさん是非会うべし。
http://kanemu1117nc.blogspot.com/2010/06/dtp.html


5.FlashCatalystと戯れる
(@hokori)
AdobeがFlashCatalystを出してきたって事で、AI→FCで作るFlashコンテンツの制作フローがどこまで出来るのか、AI上で画像を配置するときに工夫しないといけなさそうだっだりする話とか、実際使うかどうかとか、試してみた感想を話していただきました。他の参加者からも実際使ってみた感想をいただいたり、「紙」と「Web」の繋ぎが今回の目玉じゃないかと思うCS5ですが、興味を引かれるアプリですよね。Flash慣れてる人は、普通にFlashかもしれないけど。
ちょっと横道にそれますが、InDesignCS5にはインタラクティブ機能がついてて、それをもとにFlashへ持って行ける。しかし、AIにはその機能がついていなくて、書き出してからの作業となる。この辺が、Adobeとして方向性がどっちなんだろうという疑問がある。ただ、パネルなんかがFCはもろFlexで作られてるのでもしかしたら、AIも実はそっち側で統合されていくんじゃないかとか。まあ、想像は膨らむばかりです。

6.Adobe Configurator 2.0って…
(@tyama & @mkawax)
そういやこんなんあったよ、って程度の紹介です。
ツールボックスからオブジェクトを並べてボタン作ったり、スクリプト埋めたりとそうすることで、CS5のエクステンションが作れる。書き出しは、Pluginフォルダを選ぶとそこに展開される。ZXPでのパッケージ化は無理なのか、、、配布を考えるとFlashBuilderを使ってZXPを作った方が良さそうですね。

7.epub談義
(@YUJI_ID)
ちょっと時間あまったので、隣にいたYUJIさんに「EPUBの話してくださいよぉ」とおねだりし、ご本人は「つまんないですよ」と言っておられましたが、すみません、そのまとめっぷり…年の功には勝てません、、、ということで、とっても勉強になりました。
「InDesignの勉強部屋」のYUJIさんですから、やりたいことは下記。
・InDesignでレイアウト・組版する
・InDesignからEPUBを書き出す
・iPad/iPhoneなどのEPUBリーダーで読む
ご自身の著書を使って、フォント埋め込みや書き出し方など、いろいろと試しているところをお話いただきました。

中でも、誌面レイアウトとEPUBレイアウトには違いがあり、印刷物先行である場合は、どうしてもEPUBでは再現できないレイアウトがあり、テキストの流れや図の位置など、ある程度の「レイアウトの型」にはめるしかない。かといって誌面のレイアウトをくずせば、見た目のクオリティが下がる。かといってレイアウトを保持するためにEPUBじゃなくPDFにすれば…とどうどうめぐりになる。

所感では、「その本を一番読ませたい人に合う形(機能)を提供することを優先する」と考えた方が良い気がする。

これは、昨日のtyama昼食談義で、似たような話が…
〜〜〜〜
アプリケーション開発において、色んなシチュエーション、端末、ブラウザなどに合わせることを考えるよりも、一番使われるだろう年代、例えば「40歳女性にウケるアプリ」というようにターゲットを絞って作り、他は合わせられれば合わせる、という方がよい。いろんなものに合わせようとすれば、結果それは担当者の勝手な妄想によって作られたものにしかならない。まずは、ターゲットにばっちりはめて、次第にそこに自ら集まってくるユーザを狙う方がよい。
アプリ開発、システム開発において、すべてのOS、すべてのブラウザ、そしてバージョンに合わせることは、機能が豊富な程、不可能に近い。コスト的な面もそうだが、知らないうちに変わってしまうユーザの使用環境に合わせることは無理である。
〜〜〜〜

例えば、アプリケーションの解説・習得本を例に考えると、
そのアプリを使っている最中にどう使われるかを想定したものであったり、
電車とか移動中に読む場合に適したものを考えたりと、
シーンによって端末は違うと思うので、それを全部無理矢理網羅するものはできないから、順番に合わせて作っていけばよいと思うのです。

逆に言えば、そのシーンをこちらから特定(またはオススメ)することもできるかも。
喫茶店用とか、電車用とか、多分そのロケーションでその人の気分も違う。
そのロケーションだからこそ発揮できる見せ方ってのを考えると楽しくないですか。ただ字の大きさとか縦組みとか横組みとか、その手前にユーザのニーズはあるんじゃないかと、それだけなんですけど。

提供側が全部まとまってる方が制作コストがかからんから、というのは、そもそもこの電子書籍の市場では無理かと。

<追伸>
ワールドカップ残念でした…マジ泣きしました。
こんな自分の、明日の自分はとっても恥ずかしいと思われます。

以上
遅くなりましたが、報告でした。

みなさん次回またお会いしましょう!!