2009年2月17日火曜日

Grails Export プラグインを試す

ここから。

Grailsで作ったアプリのList画面で使えるExportPluginです。
上記URLの説明に従ってやってみると、下記のような感じになりました。



出力は、CSV、EXCEL、ODS、PDF、XMLになっています。
PDFは、iTextを使って組み立てていて、ソースディレクトリにあるDefaultPDFExporter.groovyをいじるとそれなりに出せそうです。

ちなみにPDFで出力したもの↓日本語×だけど、調整次第ということで。


帳票までは難しいかもしれないですが、とりあえずCSVで出力したいとか、XMLで出力したいとか往々にしてあるので、便利に使えるんではないでしょうか。

印刷業界における「データの橋渡し」という大役

印刷業界におけるデータの橋渡しは、ちょっと濃い。いや、かなり濃い。
AというデータをBに配置すればいい、という訳ではなく、そこに表現という、人によって見方の違う意味付けがされるということは、極端に言うと、人の数分の解釈がある、ということになります。

・来るはずのデータと同じデータが来るとは思ってはいけない。
・予定した日にデータが来ると思ってはいけない。
・来たデータは、正確なデータだと思ってはいけない。
・ルール通りにデータが並んでいるとは思ってはいけない。

とすると、何でも柔軟に対応できる能力が必要になります。
つまり、豊かな想像力と創造力、イマジネーションとクリエイティブな心が必要とされる、
ということじゃないかと。

前にも書いたのですが、常に更新される流動的なデータを、ある時点で線を引っ張って整合性を保ったまま止めて固定的なデータにするというのはかなりの根性が必要です。すんなり行くはずがないのです。かなり強引な手法も時には使わないとなんともならない場合が多いのです。

上に挙げたことが改善されるとは思えない(お客さんのせいではなく、データの性質上という意味)、というのと、度々で違うパターンでくるので、そう来たか、それなら…と、果敢にチャレンジする場面では、豊富なアイディアと経験も必要とされますので、やっぱりこの間を取り持つ「データの橋渡し役」というのは絶対に必要だと思います。

データベースやシステムとDTPアプリケーションを繋ぐ中間のシステム製品、アプリケーション製品がありますが、何にでも柔軟に対応できる能力を持つ製品には巡り会ったことがありません。

昔は、組版するときに、データをコーディングする、もしくはコーディングを楽にするためのプログラムチックなデータの加工作業があったはずですが、そんなのDTPによる手作業でいいんじゃない、という感じに全体がなってしまったので、あまり重要視されなくなってしまいました。
ですが、様々なデータが支給される、また、様々なデータを要求される、そして作業効率化によるコスト削減、事故の軽減を言われる世の中ですから、それを解決に導いてくれるのは、製品ではなく、その中間を取り持つ「人」である、ということを再認識する必要があると思います。

2009年2月12日木曜日

印刷・出版物とXML

印刷物や出版物をXMLにすることを考えたとき、
どこでつまずくかというと、DTPデータの中で、構造化されない、しにくい部分があるから。

そもそもXMLがレイアウト情報などの一過性の情報をできるだけ排除したデータ重視であることに対して、DTPはレイアウトを含んだデータでこそ意味があり、その性格が違う。

DTPデータを無理矢理構造化しても手数が増えるだけで、生産性が上がらない。
生産性の低いDTPは、コストが増加するからやってはいけない。そして無理矢理の構造化はその場限りであって意味を持たない。意味の無いことは仕事としてやってはいけない。お互いの損になる。

印刷物や出版物は構造化されない部分が多い。むしろ構造化されている方が少ない。
上記の理由からも同等に見ることはできない。

DTPのデータを何らかの形で吸い出して、保持したいのであれば、
構造化されたXMLで考えるよりも、平面的に考えて、その中で構造化できるものがあればそのように出力しておく、という方が現実的だ。

2009年2月11日水曜日

そうそうQuarkXPressServerを展示会で見たんだ

×QuarkExpress→○QuarkXPress(間違えてました。。。誰か突っ込んでよ、、、)

PAGE2009でQuarkXPress Serverを見てかなり感動。
とにかくレンダリングが早い。いやバカッぱやい(日本語あってるのか?)
うーん、あれPDFだったよなあ、なんであんなに早いんだっけ?

自動組版のサーバを選ぶときは、レンダリング速度に着目する必要がありますが、とりあえず今まで見た中で一番早い気がする。
どうしても試したい。すぐ試したい。
デモではフォームで修正した結果がすぐ反映された。ボックス単位で送ってるのかな。
まさかQXタグで再構築しているとも思えないし。

手動組版というところで現場でどうなんだろうというのはまだ分かりませんが、QX3.3のユーザがまだ沢山いる中で、その資産を受け継いで自動組版システムに持って行けるものも出てくる可能性がありますね。
ただ、これを買えばOKかというと、そうではなくて、ここまで準備してくれたのなら、実運用での問題、課題を洗い出して整理すれば結構なレベルの自動組版ができそうな気がする。

QPS(QuarkPublishingSystem)は、出版向けにパッケージングされたソリューションで、昔からあったのは知っていたのですが、InDesignを除くDTPアプリケーションの中でレンダリングサーバとしての機能を充実させていたのにはちょっと驚きだった。試してみないとなんともいえないところもありますが、JavaのAPIもあるって聞いたのでとても面白そう。

やっぱり「サーバ」と謳うなら、これぐらいは必要ですよね?
届くかな、メーカー様。。。

ということで、期待高揚

2009年2月10日火曜日

DTPとXML

この関係は、一度、忘れてしまった方がいいと思う。

InDesignを使って、エレメントとオブジェクトをマッピングするときぐらいにしかXMLは必要ないように思う。

現存するDTPアプリケーションにXMLを取り込みたいときには、大半はXSLTやDOM操作でそれぞれのアプリが取り込める形式のデータに変換している。これはXML以外のタグ付きテキストでも同じです。ということはXMLである必要がない。

変換するときのことを考えるとXMLの方が面倒だと思う。
閉じタグがしっかり入っているから間違いなく引っこ抜けるよね、というぐらいかなと。

それよりも、XMLであるということは、そのXMLの仕様を決めたり、実際データを作る作業が大変だと思う。だったら、簡易タグでよいです。

汎用的に使うために作ったXMLならいいんですが、まず、手作業でXMLを作るのは、なんだかわざと回りくどいことをしているように見える。

XMLの制約は、データに汎用性を持たせるための共通仕様にしよう、という目論見の中でできているのであって、DTPにしたときには、その制約は、DTP上での加工作業という段階で無意味になる。

DTPから取り出すときも同じ。
データベースに書き戻したいということは、何を、どこに書き戻したいかは、明確になっているはずなので(なっていなければ出来ませんので)、であればXMLである必要もなく、もっと適格に、明確に、簡単に取り出して、必要データだけをデータベースに渡してあげればいいんじゃないかしら。

なんだか、全部XMLを書き出して、そこから処理する、という手法は、無駄が多すぎるのでは?

だからあんまりXMLに拘らずにまずは一番大事なデータに着目して行き来させることを考えませんか?
データが何のデータか分かっていさえ取り出せれば、DTPにも取り込めるし、そのデータをXMLにするも良し、何にするのも良しなんですから。

2009年2月9日月曜日

ブラウザから数式を入稿する〜BrEdiMaをちょいと試す

BrEdiMaの存在を教えてもらったのでちょいと試してみました。

出力がMathML、JSON、TeXということで、なかなか想像を拡げさせてくれる感じでよいなと。
さっそく、死んでいるはてなダイアリーに組み込んでみる。

今度、実際の入稿をイメージして原稿作ってみようと思います。

2009年2月7日土曜日

PAGE2009を終えて

PAGE2009無事終わりました。そして東名を安全運転でかっ飛んで無事名古屋に帰って来ました。

たしか6回目ぐらいのPAGE(一時期はメーカーさんのブース)だった気がするのですが、今年は壮大なスケールで物事が動きそうな予感をさせてくれる展示会でした。

うちにとって展示会とは、一年の総まとめであり、ここから先を展望するにあたって重要な意味を持っています。

PAGE2009のテーマ
PAGEに来る方たちは、印刷会社、出版社、印刷関連機械・ソフトウェアメーカー、製造メーカー、商社と様々です。

とにかく今年は「何やってんの?お宅は…」というお客さんの質問に対して、前日に完成したポスターを指さして次のようなアピールをしました。

問題を共有する立場であること
・手動写植から組版を20年やっている会社であること。
・制作会社は決められた時間の中で作業の効率化を図ることがマストであって、それで利益を上げるしかない。だからこそ蓄積する、数え切れない日々の試行錯誤で得た技術やノウハウをシステムとして落とし込んで、印刷会社さん、制作会社さん、出版社さんらにご提供している。
これを言わないと、システム屋さんと間違われるからです。
システム屋と呼ばれるより、写植屋、組版屋と呼ばれた方がしっくり来るし、うれしい。


問題を一緒に解決していきましょう
・システムやアプリケーションをパッケージとして売っているのではなく、コアになる技術をもとに皆さんと一緒に問題を解決しながら良い仕組みを作っていくスタンスです。

コンサルですか?と言われることがありましたが、そんな大仰なものではなく、あくまで現場の立場でサポートします、ということです。

完成した製品は、その瞬間から過去のものになります。そこまでにあったニーズに対応したものとなります。

しかし、印刷業界で使うシステム(制作側として)は、それを使って製造するものが型に填ったものではなく、常に違う、常に変化する物である限り、今そこにある製品ではもうすでに古いものとなってしまいます。
だから、作った方は、「ほら、今まであった、あのニーズに応えられるようになりましたよ」というアピールで、
何かを探している方は、その何かが分からないので、「あーそうなんだ、、、でもこうなってないと現場じゃ使えないんだよね」となります。
だからちぐはぐなんだと思います。
「おお、これだ!これを探していたんだ!」というのは、製品でも機能でもなく、概念が通じ合えた時だと思うのです。
僕たちの現場でも日々において色々な問題が発生します。
その問題解決は、自社だけでは無理だと思うのです。であれば、もっと情報を交換できるようにしていかなければいけない、と言う思いがあります。
そのような問題も解決していける仕組みを一緒に作る、というのが僕たちのやりたいことです。

ご来場いただいた方々、本当にありがとうございました。

2009年2月6日金曜日

PAGE2009二日目 そして会社は研修生がたくさん

PAGE2009二日目が終了しました。

一日目よりは入りが多かったです。
山本担当の濃いお客様が朝から目白押しで本人は目が充血してます。

今年は勢いで2コマで、なんだおい、儲かってんのかと。
いえ、写植屋ですから、無理ですと答えると、大先輩の社長よりそれじゃいかん、と窘められる。そうです、頑張りますよ。

何人もの初めてお会いする方々、よく知っている方々、普段は疎遠ですが展示会では必ず寄ってくれる方々、出展社仲間。。。
そういう人たちにお会いして、話をすることで、実はかなり勉強させてもらってます。
自分のところの宣伝をするより、お話を聞く方がよっぽどタメになる。
でもお話を聞くには、それなりの知識と経験、なにより24時間365日考えあぐね、悩み、迷っていなければ、頭に?は浮かばない。?がなければ話は聞けないし、できない。

今年のテーマは、DTP to WebApplicationとDTPアプリケーション徹底比較。
どちらも現場20年の流れからできているので、説明するには歴史を伝える必要があります。
なぜ、今そこなのか?プリントのところに偏りすぎると、データの重要性を見失う。
それを見失えば、情報化社会から取り残されるのは明らかです。

僕たちはチャレンジの連続なのでやっていることがすべて正しいとは言えません。

ただ、データの重要性を真剣に考えるという基本線からズレたことは一度もない。
地道にコツコツ、そんな20年だったなと。

製品を売っているわけではないというのを強調し、「相談所」のカフェ看板を置きました。
印刷関連の展示としては、?だと思いますが、製品が解決してくれるというのはもう存在しないと思います。製品を理解して解決する、でもない。理解した上で製品を選ぶ、というところしかない。そういう視点でみると、出展者側と来場者の微妙なすれ違いが理解できるのではないかと思います。そこを埋めてみたいと思います。

あと1日ですが、精一杯頑張ろうと思います。

展示会期間中、名古屋では研修生が大勢来ています。
引っ越ししてなかったら入れなかったですねえ。よかったよかった。

そして、研修生なブログを追加しました。
WEB系の道の希望者には、毎日のブログ更新を義務付けしています。
初心者であれ、少なくともその道を進みたいのであれば、最低限それぐらいはできないといけない。それから、聞いたこと、やったことをまとめられること、これは職に限らず重要です。
(でも本当はノートが一番なんだけど)

当然ですが人間はすぐ物事を忘れます。1ヶ月の研修期間が終わり、1,2週間もすればすっかり忘れてしまうでしょう。この先どの道を進むか分かりませんが、せっかく1ヶ月もの間、今までになかった経験をするわけですから、記録を残すことで少しでも意味のある、価値のあるものにして欲しい、という願いも込められています。

それから、自分が何かをしたいと思うことは重要です。それは何でもいいです。しかし、忘れてはいけないのは、何かをしたいという願いが叶うときは、結果的に誰かが自分に何かしてくれる、ということになります。自分の弛まぬ努力が誰かの心に響き、そして認められたときです。
人が巡り会うのは偶然かもしれませんが、出会いというのは自分の歩んできた過去から何かの縁で全て繋がっているはずです。そういう出会いを大切にしていきましょう。